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デザインジャーナリズムとは一体何なんだろう?
 何度かエントリーした、shop btfでのトークセッションが終わりました。
 
いや〜疲れた! 一人で喋ってもこんなに疲れないのに。3時間という長丁場もあったと思いますが、言葉と一緒に出てくるエネルギーみたいなもののキャッチボールがとてもずっしりと重かったのが一番の要因の気がします。さらに進行もやっていたF崎さんはさらにお疲れだったことでしょう。
 
3時間も文句も言わずお聞きいただいたお客さんにも感謝です。
 
自分たちの言いたい事は結構言ったつもりですが、そういえば、デザインジャーナリズムとは一体何なんだろう?という根本的なテーマの総括はされていなかったかもしれません。
個々には持論のようなものは出て来ていたので、あえて総括する必要もなかったのかもしれませんし、そもそもそんなに簡単にまとめられない事かも知れません。
 
僕はトークの中で、
出来上がって市場に現れたものを批評する事の弱さ。(自分の批評がどれだけ、そのものの今後に影響し、市場に影響をもたらせるのか疑問)ということと、最近仕事で市場に現れる前のものを批評(制作に関わる)し、生み出す方が影響あるのではないかというようなことを話しました。
かといって、市場に現れたものを批評するのに意味が無いということは無いとも思います。
僕は僕なりに良いものを生み出すために制作過程で批評していますが、それが正しいとは限りません。だから、それを誰かに批評してもらう必要も感じます。またそれとは別に、モノの考え方、モノの見方を多くの人に知ってもらう必要もあります。
 
世の中を変えるために政治家になる人がいますが、政治家にならずとも方向性(マニフェスト)を理解し、自分の考えを体現してくれる人に一票入れる事も重要だからです。
でも、それには自分の考えを明確にしなければなりません。そして、分りにくいマニフェストを分りやすく説明できるジャーナリストの存在意義もあります。
 
F崎さんがブログでエントリーされた通り、僕も僕の思っている事に賛同してもらえることはそれで嬉しいのですが、以前エントリーしたこともありますが、意見は違っても根本的なところは賛同している事もありますし、もちろん全く正反対の考えだったとしても、ダメとは思わないし、むしろ僕の方が間違っている可能性もあります。
やはり「沈黙(言う事があるけど言わない)」「無関心」の方がよっぽど怖い。
 
別に前回のイベントに対し僕はアジったわけではないけど、結果的にそれが火種になり今回のトークイベントが企画されトーク→ネット→トークと有機的に繋がりました。多分前回のトークイベントよりもさらに関心は高まったと思っています。そして、さらに今回のトークに対し何か意見を言ってもらえると、その波紋はもっと大きくなり、他のところにも飛び火して、根本的に社会がその問題に対し向き合わなくてはならなくなるくらい発展するかもしれません。
 
個人的にはもう少しH塚さんの話を突っ込んで聞いてみたかった。打ち上げも対角線で一番席が離れていたので、その辺がオフレコでも聞けず残念。H塚さん。また別の機会にお聞かせください。
 
もう一つ気になったのはライブ配信でした。
これはS木さんのところでも言及されていますが、リアルに参加する意義みたいなところを少し欠いてしまったかなと思います。(それだけの理由ではないと思いますが、結果的に40人ほど予約者が来なかったようです)
配信されているからこの事についてはしゃべれない。ということは僕自身ありませんでしたが、わざわざ会場に来てくれている人に対してのサービスとしてオフレコタイムがあっても良かったかなと思いました。
あと、LIVE配信を見ていた人は言いかもしれないけど、その後3時間も無編集の映像を見るのも、自分だったら面白いかなあ?とちょっと疑問に思います。
 
 
 
前回トークに参加し、今回はお客さんとして参加していただいたO田さんから「ウェブマガジンは発展するか?」というような質問が出ました。
 
既存のメディア、テレビや雑誌にはそれぞれ特有の構成があります。現在は過渡期なのでウェブ上でも従来の紙メディアに近い構成のもとウェブマガジンは存在していますが、僕は恐らくウェブなりの表現がもっと確立すると思います。
前回の各ブログのやりとりを読者はリンクを飛びながら読んでいたはずです。それ時点で無意識のうちに読者は自分で編集した一つの対談ページを完成していたことになります。これがウェブにできる自由さの気がします。
ブラウザ(インターネットを立ち上げると最初に出てくる画面。ニュースや検索エンジン、天気予報などが一面で構成されているもの)を例えば検索エンジンはGoogle、ニュース欄は日経、お気に入りのブログなど個人個人が自由にカスタマイズするようになったら(すでにそういうソフトはありますが)、それで自分が編集長のウェブマガジンが完成するのではないかと思っています。ブログのように自由に自分で解説できるメディア世界こそウェブの媒体としてのあり方にも感じるのですが皆さんはどうでしょうか?
 
| Design | 23:58 | comments(0) | - |
特別授業

3ヶ月ほど前だったか、O咲さんから連絡があり、彼が講師を務めている女子美短大で特別授業をやって欲しいというオファーがありました。
 
最近の学生は好奇心、探究心が無い。モノを見る、見ようとする機会も意欲も少ない。自分にしか興味無い。など、今の学生が持っている問題に何か好影響をもたらしたい。というのがO咲さんの考えのようです。彼のテーマでもある「見る」「積み重ねる」事の重要性を、僕のコレクションを使って伝えられればというのが主題です。
僕は教えるなんて出来ないけど、伝える事は出来ると思い、二つ返事で了解しました。
 
そもそも短大で美術って何するんだろうという疑問を持ちつつ、学校に行ってみると、イメージがちょっと違っていました。
会社員時代、大妻短大の近くにオフィスがあったんですが、いかにもギャルっぽい女の子ばっかりでした。四大とは全く違う人種。でも女子美はギャルらしき人は皆無。O咲氏曰く、ずっと下を向いた引きこもりタイプが多いそうです。
 
授業では、あまりマニアックなコレクションを見せても興味を抱いてもらえないので、女の子がとっかかりやすい雑貨っぽいものを中心にセレクトしました。
上の写真でテーブルに広がっているのは世界の牛乳パックです。これはグラフィック的視点が中心。乳脂肪分の差別化をどう行なっているのか、使われてる言語で国家間の交流密度が見える事、民族的・宗教的側面、などグラフィックだけを見ても国々の文化が反映されている事を理解してもらう事が目的です。
 
奥には洗剤のボトルが並んでいます。これはプロダクトデザイン的な側面が中心。子供がすぐに使えないチャイルドロックやスプレーの持ち手の構造など。僕が最初に集め出したきっかけは色使いでした。紫と黄緑の組み合わせなんて日本では絶対見る事がありません。
 
その手前は文具。パッケージのグラフィックもさることながら、ハサミや糊やクリップ、画鋲などの様々な構造を紹介。中には200年前のものもあったりします。 
 
文具の前は世界中の郵便局の伝票フォーム。それとFRAGILEのシールやガムテのサンプルです。
 
このテーブルは紙もの中心。手前からメキシコオリンピックのグッズ関連。今回一番反響があったのが、このオリンピックのチケットで、当時メキシコに多かった文盲者のために座席シートのナビゲートがすべてピクトグラムで紹介されているものでした。
その先がプッシュピンスタジオのもの。自社発行しているPR印刷物「Pushpin Graphics」や、企業のために制作したパンフレット類など。
その先はアレキサンダー・ジラルドのファイル。雑誌記事や生地サンプルなどが中心。
その次はブラニフ航空のファイル。アメニティやノベルティ、ステーショナリーなど一般の目に触れない社内用品などもあります。
その次はミュンヘン・オリンピックもの。トータルデザインとして究極的な展開をしたイベントです。チケット類はもちろん、ジャーナリスト、医療部隊向けのマニュアルや施設内で使ったゴミ袋など(こんな細かいアイテムもすべてデザインしている)を紹介。
最後はミュンヘンのデザインをおこなったオトル・アイヒャーが手がけたルフトハンザ(ドイツ航空)のグッズです。
 
先人の残した(遺した)モノを通して何を学ぶべきか?僕は自分が気づいたいくつかの事を伝えるだけで、それぞれがそれぞれの見方を考えなければなりません。
また、過去のモノに敬意を持ちつつも、僕たちは今を生きているので、これをどう繋いでいくか?どうエッセンスを加えれば多くの人に受け入れられるか?を考えなければなりません。
 
だから、僕の集めるという行為だけを真似してもらっても困るんです。
逆に、僕の収集がマニアックだから真似できないと最初に匙を投げられてしまっても困ります。最初はなんでもいいんです。コーヒーを飲みにいった時に使ったマドラーや、遊園地の入場券、お菓子のラッピングなど。
 
重要なのは普段何気なく見過ごしていたものに目を向ける視点です。気づけば身の回りにはいろんなものがあることを。
 
授業終了後、片付けを手伝ってくれた一部の学生とお茶を飲んでいる時、一人の学生が紅茶のティーパックの取手にあった取り説を見てハサミで切っていました。
少しはやった意味はあったと実感できました。
| Collection | 23:24 | comments(0) | - |
LIVE配信
7月25日 btfで行なわれるトークイベント
その際のブログのアクセスも結構上がっていたので、皆さん興味がある話題のようです。
 
ありがたいことに、一次募集、二次募集共に驚きの早さで定員になったそう。
それでも溢れてしまった方、地方なので参加できない方のために、
急遽、web上でライブ配信をすることになったそうです。
 
当日はここbtfのオフィシャルHPからご覧になれるそうです。
ご興味ある方は当日是非ご覧ください。
| Culture | 16:15 | comments(0) | - |
retro futuristic design
世間はクラフトやらほっこりやらだけど、僕自身ここ最近、ぼんやりとデザイン回帰が始まっている感じがします。
 
Folk Toys Nipponのコラムで「劣化」と「再生」の話をしましたが、モダニズムのきっかけにもなったプリミティブ思考は、モダニズム劣化の度にフォークアートブームみたいな形で登場し、再生されるようなことを書きました。
で、毎度登場するフォークアートブームの後、必ずモダンデザインが台頭します。
フォーク(プリミティブ)アートは自由への解放みたいなもので、表層に縛られたデザインみたいなものを洗い流してくれます。洗い流すと目的がシンプルになってくる。用の美みたいなものが際立ってきます。そうすると、複雑な装飾からまたシンプルに戻っていく。で、モダンデザインが復権し再生するのです。
今のほっこりブームもやや用の美に立ち戻っている段階です。そろそろまたデザイン(ブーム)が再来するでしょう。
 
先日エントリーした「純粋なる形象」展が何故このタイミングなのも分る気がします。
戦後に起ったフォークアート回帰を終え、モダンデザインが再生した極みみたいな時代のデザインですから。
 
そして今回のデザインブームのテーマをあえていうと「retro futuristic design」。
 
レトロ・フューチャーというと60年代くらいのデザインを彷彿させます。
あの時代は未来に相当な希望を持っていました。鉄腕アトムや2001年宇宙の旅は多分未来に訪れるだろうと誰しも思っていました。
あの頃想像していた未来に今は到達しましたが、実際はかなり違っていました。
今見てみると、昔考えていた未来ってどこか未来らしく、反面懐かしさがある。それがレトロ・フューチャーです。
 
未来は70年代後半位からリアリティと重なるようになってきました。
ブレード・ランナーやスター・ウォーズの世界は未来的部分も持ちつつも、現在と変わらない(継承される)部分も持つ。
実際、掘りごたつに入って(昔からあるもの)携帯メール(未来的なツール)を打つのは現実の未来の姿です。
 

写真は僕のコレクションの中にあるアメコミ「AMAZING STORIES」(1928年)アメリカでは有名なSFヒーロー「Buck Rogers」が世に登場した最初の作品ですが、ここに描かれている表紙はかなりリアリティと結びつけられています。この後作品はかなり宇宙物になっていき、フィクションの世界で覆いつくされます。


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| Culture | 23:34 | comments(2) | - |
shop btfトークショー決定

一ヶ月ちょっと前、O田さんF崎さんのトークショーの感想をここでエントリーし、その後S木さんなど周辺のブログで様々な議論が飛び交った事は皆さんご存知かと思います。
その後、会う人たちにもその件に対し「面白かった!」とか「ああいう議論をするべき」などと言われました。(感想ではなく、彼らがどう思っているのか個々の意見を聞きたかったのですが、パーティの立ち話などが多く突っ込んだ話が出来ず)
F崎さんにもその後お会いしたとき、当然その話になって「事前打ち合わせをした方が面白くなる場合としない方が面白くなる場合があって、この前は後者だったんだけど、打ち合わせをしてしまったのがあまり良くなかったかもしれない」と言ってました。
 
ブログでのやり取りの後、数日後にShop btfのM本さんから、議論のメンバーの要望や周囲の反響があり、是非近いうちにトークイベントをしたいとの打診があり、今回参加のスピーカーの日程調整の後、7/25に開催する事が決定しました。
 
メンバーはデザインジャーナリストのF崎さん、BRUTUSフクヘンのS木さん、建築系を中心にライターをやっている、ぽむ企画のH塚さん、それと僕の4人です。
しかも、途中休憩をはさむものの15時半〜18時半というロングトークです。
特にテーマタイトルみたいなものは無かったんですが、もちろん前回のトーク議論を受けているので「デザインジャーナリズム」みたいなものが中心になってくるのではないでしょうか? 
皆さんデザイン・建築あたりに関わる仕事をしていながら、立ち位置が微妙に違うので、様々な角度から話を聞く事ができそうです。参加する僕も楽しみです。
 
Shop btfも隣の部屋をぶち抜いて、倍くらいの大きさにリニューアルしたばかりです。多分トーク参加定員も多くなるともいますが、お早めに予約した方が良いと思いますよ。
 
予約はこちらから。

 
おかげさまで即定員となったようです。ありがとうございました。
| Culture | 22:29 | comments(0) | - |
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