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犯人は誰か?

今日、青山ブックセンターのS原さんから連絡があり、親会社の洋販が倒産したという話だった。内輪では1年ほど前から噂もあったし、支払いが遅れる事が多かったのであまり驚く事ではありませんでした。民事再生手続の説明会もFAXで来ました。洋販は再生は難しいと思いますが、青山ブックセンターは新しいスポンサー(皮肉にも中古本販売のブックオフ)を見つけ、営業は継続して続けられるそうです。
ウチは買取契約なため、最近は大きなオーダーが無かったので被害額も少なく(ゆくゆくは回収出来ることもあり)あんまり深刻でもなく、どちらかというと気の毒な気持ちです。
 
同じ洋書の取次でもあったタトル商会も潰れてしまい、洋書販売はかなり厳しくなっているのが現状です。ヨーロッパのユーロ高の影響や、Amazonなんかの格安販売ルートの拡大、そして何よりも洋書離れが圧倒的に大きいでしょうね。
これは、洋書に限ったことではありません。世の中の書店は激減しているし、出版社も休刊ならいい方で、廃業なんていうところも出ています。
業界じゃない人はあまり知らないと思いますが、書店に置かれている本は高掛率で委託販売されています。売れなかったら出版社に返本することが出来ますが、そのかわり売れてもほとんど利益がありません。出版社の方は返本されたら返金しなきゃならないので、新しい本を送って相殺します。やたらと新しい本が次々に出る出版社はこの部分で切羽詰まっている事が多いので、巷では「そろそろかな」と言われる事がおおいです。
 
そもそも、書店って儲かんないんですよね。だって、本が並んでない本屋なんて無いですよね?棚を埋める在庫を持っていなきゃならない。お店を最初に作る時にまず何百万円分かこの棚に並べる本を買う事になりますが、いざ営業が始まると雑誌や新刊は毎度仕入れなきゃならないから、いつまでたっても最初の投資した分を回収する事が出来ない。コンビニも同様です。
そして、出版社と書店の仲介をする問屋のような役割が取次。これは日本独特の流通のシステムで、江戸時代の浮世絵の流通がそのルーツだそうです。この取次もここ最近は存亡の危機に立たされている。以前相談を受けたのですが、全国の書店ルートを持っている取次が、書籍が激減しているため、そのルートを使って文具や雑貨を配荷しようと営業内容を徐々にシフトしたいと思っている。それでも、書店はどんどん激減しているので、生き残りはかなり難しいでしょう。
 
出版社だってかなり厳しい状況。そしてここ最近、雑誌を中心に本のあり方が変わってきています。素人による雑誌が増えているのに気づきませんか?
例えばカメラ雑誌。今、女の子をターゲットにした雑誌が増えています。
先日、BluemarkのK地さんと打ち合わせをした際に、彼はこういった素人媒体の多発を批判的に考えていました。僕も全部が全部ではないのですがかなり批判的な方です。
 
そもそもこういう雑誌は素人の自己表現の居場所探しから生み出されてきました。自分の存在をアピールしたい。こういう人はとても多いと思います。というか、こういう人が多いからニーズによって雑誌が登場するのでしょう。それ自体が悪いわけではないと思います。僕が危惧しているのはプロがアマチュアをどんどん起用してしまうこと。
多くのアマチュアは自己表現が最終目的。誰かにかわいいねとか綺麗だねとか言われたらそれでいい。でもそのほとんどの表現はプロのコピーキャットでしかない事が多い。
プロにはプロのコンセプトや思想がしっかりあって、それを目的に表現している。
 
僕もプロなんて大きな声で言えた身分じゃないけど、少なくとも何を表現したいか、すべての表現に一貫した思想をもっているつもりです。
 
特に多いと思うのが自称作家でしょう。昨今では携帯小説なんかのようなのが増えている。もちろん時代を捉えているだろうし、売れるんだから出版社も飛びつくでしょう。でも、僕はかなりカンフル剤のような感じを拭えない。だからこのブームが下火になったら潰れてしまう出版社も出てくるだろうと思う。
自称ジャーナリストや自称ライターなんてのもあるだろう。目の前で殺人事件が起れば皆、携帯カメラを使って自称ジャーナリストになっていく。事実を伝える事も重要だけど、プロでなければ客観性、批判的主観性の表現は難しいだろうと思います。
ブログという表現の場も多くの自称ライターを生んできました。でも、最も深刻なのはその信憑性です。ブログの世界では嘘も真実も同次元で語られていて、そしてそれを真に受けて本当と思ってしまう人も少なく無い。もちろん、印刷物で刷られている世界にも虚言はある。でも、ゴシップ週刊誌だったら信憑性00%、新聞だったら00%とある程度見極めながらつきあっていると思う。
そして最近、編集者もライターもこの信憑性があやふやなネットの中で検索しほとんどの情報を得ている事が危険でならない。発信者のほとんどは素人なんだから。
僕も間違う事は少なく無いけど、間違った時は痛烈にその責任を感じます。自分の発言はとても慎重に行なわなくてはと思っています。
顔の見えない多くのブロガーはその責任の所在についてはあまり気にしていないでしょう。突っ込まれて荒らされなければいいんではないでしょうか?
 
アマチュアとプロの違いが曖昧になっています。プロらしさが無くなってきた事が本が面白く無くなり、売れなくなった要因の一部になっているのではないでしょうか?
出版業界を滅ぼそうとしている犯人はもしかしたら自分ではないかという自覚を業界人はもう一度考えてみるべきだと思います。
 
先日BACHのHさんに、企業を絡めて本を作りたいと話した時「素人には出来ないしっかりしたものを作りましょう」と言ってくれました。彼もこの状況に危機感を持っているんだろうなあと思いました。
| Culture | 23:25 | comments(4) | - |
トークショーin shop btf

先日ちょっと触れましたが、Shop btfにて8月9日15:30〜僕のトークショーをおこないます。
内容はこれまでの収集履歴や人生に与えた影響などかなりパーソナルな感じになります。
 
会場ではエアラインものなどコレクションの一部を販売もする予定です。
上の写真のものも販売予定です(一部は非売品)
ちなみに紹介すると
 
下の男性写真のポスターは、AppleのThink differentキャンペーンのもの。男性はCesar Chavezというアメリカの農民解放運動の指導者。農民の労働賃金の安さや社会保障を是正するために立ち上がった人物です。
 
上の方のオレンジのフレームプレートはIBMが60年代に社員に配っていたもので、創業者の言葉「THINK(考えよ)」をいつも頭においておくために作られたもので、世界中の支社版(激レアなのですが)あり、これはイスラエルのヘブライ語版のものです。
 
プレートの手前の電球はアメリカの家電メーカー「ウェスティングハウス」がノベルティで制作したソルト&ペッパー。Wのロゴはもちろんポール・ランドのデザイン。
 
インディアンのお面は、西城秀樹の「ヤングマン」のオリジナルでもある「YMCA」や「In The Navy」なんかを歌っていたゲイ・ディスコカルチャー・グループ、ヴィレッジ・ピープルのフェリペ・ローズもの。70年代にコンサートなんかで売っていたグッズ。
 
飛行機のはswissairの1957年に発行した路線図パンフレット。
 
数字のカードはバッド・テイスト映画の神様、ジョン・ウォーターズの映画「ポリエステル」のオドラマカード。彼は悪趣味映画で有名ですが、ある日「いくらお前が悪趣味な映画を作っても臭いたつようなものは作れんだろ!」という言葉にカチンときて、本当に臭いの出るカードを作ってしまいました。映画の上映中、画面に数字が出るのですが、その時にカードの番号の部分を嗅ぐと、臭いがします。このカードは初公開時のもので主演のディヴァインとジョン・ウォーターズのサインが入っています。
 
ここで紹介したのはほんの一部。スライドではもっといろいろ紹介します。
入場は無料ですが、会場の関係で定員制です。ここで申し込み出来ますので、ご興味ある方はお早めに。

 


| Collection | 11:00 | comments(0) | - |
In Almost Every Picture

今日、とある相談事からCanariaのT田祐司さんと会いました。
T田さんは大手の企業広告などを手がけているので、ご存知の方も多いと思いますが、ここを見ている方で1番印象があるのはretired weaponsのプロジェクトではないでしょうか?
T田さんがもともと持っているユニークな感覚が作品を作り出していることも、もちろんあると思いますが、彼の在籍していたオランダの会社「KesselsKramer」の影響も大きいと思います。
リンク先を見ても分かる通り、オフィスは教会を改装していて、とても会社とは思えない、そして仕事のスタイルもとてもユニークです。
T田さんからその会社の仕事の仕方や作品の話を聞く事が出来ました。
KesselsKramerのことをよく知らなかった頃から実は僕も彼らが発行する書籍を買っており、このユニークな本を出しているのが、広告エージェントだった時は驚きでした。
 
その話の中にもあった写真集の一つがこの「In Almost Every Picture」です。(最上部が表紙)
創業者の一人でもあるエリック・ケッセルさんがスペインのとある蚤の市でポジフィルムの山を見つけました。それに写っているのはちょっと品の良さそうなすべて同一の女性。恐らく夫婦でいろいろなところに旅行に行った時に旦那さんが奥さんを撮った写真で、退色加減をみるとかなり古い時代の物だろうという事が分かります。
 
中ページをいくつか



 
ある意味ただの記念写真でしかありません。しかし、被写体の表情を見るとなぜか撮影している夫側の気持ちへ感情移入していきます。そしてそこには「愛」が満ちあふれています。
彼らの出版物にはいつも「ヤラレタ」と思わされます。何も語らずとも日常の一部に潜んでいる非日常的感覚やあたりまえすぎて気づかなかった何かを教えてくれます。これは編集力をとても感じます。
 
また、下は同じタイトルのシリーズのもの。車椅子のおばあちゃんの趣味は写真を撮る事とタクシーを捕まえていろいろなところに出かける事。だから写真はすべてタクシーに乗り込む時のものか、タクシーの車窓から撮っているもの。


 
常日頃からこういう事を考え、編集している会社が面白く無いわけありません。
KesselsKramerはいい例だけど、オランダには根底にこんな思考の仕方を培う教育がしっかりしています。リサーチ力が半端じゃない。僕がオランダに行く機会が多いのはこういう理由がかなりあります。
ということで、そういえば今年もNOTAMさんによるオランダツアーが企画されています。
オランダは最後になるそうなので、興味がある方は是非!自由な一人旅もいいけど同じテンションの人たちと行く旅行は楽しいですよ。

| Culture | 23:18 | comments(2) | - |
キラキラ☆アタック

アートディレクター、A木克憲さんのショップ「Shop btf」で、グルビI藤さんとインテリアスタイリストのN山さんのトークイベントがあり、行ってきました。

まず、冒頭はグルビが農林水産省のために制作したアニメーションの上映。日本の食料の未来を考えるという内容です。ここからメディアプレイヤーをダウンロードできます。
さらに、どういう目的で使うのか明記した手紙を送れば、DVDを無料でもらえるそうです。
その後、トークは始まったのですがI藤さんはビールを飲みながらとユルユルトークでした。先日作品集が発売され、青山ブックセンターでトークショーも行われたようですが、I藤さん曰く、断然こっちの方(当トークショー)の方が面白いということでした。
I藤さんは大のテントマニア、自転車マニアでも有名です。
テントは観賞用と実用の2つ買うそうで、雨が降ってくるとたたんでしまうという本末転倒な使用で、山でテントを設置し、それを写真に収めるという大人な遊びが目的だそうです。ブログを見てもそんなテントと風景の「美学」がたまに垣間見れます。
 
また自転車の方はジャスパー・モリソンとツーリング友達だそうで、エルメスのF本さんと3人でよく荒川をツーリングするそうです。ある日、ジャスパーが秋葉のLIVINA YAMAGIWAに行った事が無いと言う事でだいの大人が3人でサイクリングスーツを着てヤマギワ散策をしたそうです。
 
方やN山さんの方は、今後スタイリングを企んでいるネタとマイブームの民芸品を披露。
サローネで発表されていたトード・ボーンチェの新作「魔女のキッチン」を中心にダークサイドなインテリアを模索中だそうです。
また、新潟の民芸品である「猫ちぐら」などを紹介。オサレペットショップで売っても全然通用しそうです。
 
実はこのトークショー。今回から毎月行なわれるようで、来月9日には僕がトークします。来週詳細はここでお伝えしようと思います。
 
その後、A木さんの事務所のスタッフとI藤さん、N山さん、僕とで近くのもんじゃ屋さん「ふくちゃん」に行きました。ふくちゃんに行くのは10年ぶりくらいです。みんなでもんじゃを楽しみました。

| Culture | 23:44 | comments(0) | - |
BAUHAUS展に思った事

21日までで終わってしまう「BAUHAUS展」を飛び込みで観に行ってきました。
3連休は多分混むだろうと思い、平日にと思ったのですが、学生はもう夏休みらしく学生らしき人を中心に会場はごった返していました。
 
展覧会を見た人は多いと思うので、それぞれの意見はあると思いますが、僕にはあまり印象的な展覧会ではありませんでした。
本国で何度も実物を見ているからかもしれませんが。。。
そういったこともあり、僕は作品のプライオリティよりも作品がどう演出(キュレーション)されているかの方が興味あります。
 
この展覧会は充実した内容と言えますが、その割に会場が小さく無理が感じられました。特に最初の同時期にヨーロッパでどういう運動が起っていたかというコーナー。僕には少し説明不足のような気がしました。「どうしてBAUHAUSは生まれたのか?」「なぜ、ドイツだったのか?」「ワイマール期からデッサウ期にかけてなぜ路線の変更があったのか?」などなど、BAUHAUSを主軸に展覧会を扱っているのであれば、他の芸術運動などがなぜBAUHAUSと関わっているのかというのが体系づけて分かった方がいいと思います。実際、デッサウではドゥースブルフリシツキーカレル・タイゲなど他の芸術運動に関わった人たちも講師として招かれていますから。
 
BAUHAUS黎明期のワイマール期は表現主義の志向が強かった。そして手工業と産業の両立を目指していたはず。それはBAUHAUSの前身となったライマンシューレを知らなければならないし、ドイツ工作連盟を知らなくてはならない。
そして、その表現主義が内部ではモホリ・ナギや外部ではドゥースブルフの影響で構成主義に移行していく。手工業から機械工業へ移行していく流れをもう少し詳しく描かないとBAUHAUSそのものの輪郭がつかめないように思えるのです。
 
それ以前に、会場の冒頭で「今、なぜバウハウスなのか?」という期待させる投げかけがパネルになっていましたが、読んでも「なぜ?」なのか分かりませんでした。BAUHAUSが現代のデザインに影響を与えているのはもっともですが、なぜ今(2008年という意味で)なのかはどうしても分かりません。僕が展覧会を企画する際は必ず「なぜ、今なのか?」を重要視します。内容が重要であっても、人が求めているのがこの瞬間の方が確実に受け入れやすいのと、現代の問題として比較しやすいからです。もしBAUHAUSをやるのであれば僕はむしろ現在であればワイマール期の表現主義の方が世の中の気分だと思うのですが。。。
最近僕の良く言う「内向的芸術」はどちらかというと表現主義的志向が強いと思うからです。
 
また、なぜかこういった展覧会は芸術的な歴史観点でしか紹介されません。それ故に、「なぜ、ドイツだったのか?」というような疑問を補う事が出来ません。それには風土や戦争などの社会的要因、現在のユーロのような共同体の思想、ニーチェフロイトや作家のカフカなどドイツとその周辺をとりまく思想や表現の出現、そして何よりも生活者の精神に良くも悪くも根付いている宗教(プロテスタント)に要因があると思います。
 
それにしても、歴史は必然的にやってくるものです。
僕はもし、ヒトラーのような人がBAUHAUSを潰さなかったら、現在のような大量生産による産業はかなり変わっていたと思います。建築に関しても。
ウルム大学が経営不振で廃校になったように、そのままドイツで継続されていたらその思想はフェードアウトしてしまったかもしれません。
ナチスに追われ、ミースブロイヤー、グロピウス、バイヤーなんかがアメリカに亡命し、アメリカの産業と密接に関わったからこそ現在の産業があるのではないかと。

歴史の「なぜ?」が今の僕たちの生活にどういう風にリアルに関わっているのか?そして、その「なぜ?」のためにどういう運動があって何が行なわれていたのか?それを知る事が教科書的ではない歴史の興味の持ち方だと思うのですがどうでしょうか?
| Design | 23:32 | comments(1) | - |
育てる

物を使う時、しばしば「育てる」と言う言葉を使います。
買ったときはまだ途中段階で、使っていくうちに馴染んでくるもの。
機械関係は自動車も含めオイルが機械全体に馴染んできたとき初めて本領発揮しますし、湯のみ茶碗や急須などは陶器の表面に小さな穴が空いていて、使っていくうちにお茶なんかの不純物がその穴を埋めて使い勝手が良くなってくる。
中には買った当初は長時間お茶を入れておくと漏れてしまうくらい穴が多い物もあります。20年ほど前に青山の骨董屋さんでルーシー・リーの展示をおこなっていて、観に行った際に主人に薦められた若い作家の茶碗を買ったのですが、それもやっぱりボトボトと最初は溢れてきました。
 
今、ウチで使っている京都開花堂の銅製茶筒も3ヶ月ながら渋い色味になってきました。2週間に1回くらい手の脂でコシコシと磨き「育て」ています。
京都の有次の銅製鍋もクレンザーと束子で表面を磨く度に、細かな磨き傷が出来て「味」が出て来ています。
 
僕の中で1番使用頻度が高いのが写真のお風呂用のボディタオルです。青い方は既に20年近く毎日使っています。これはBODY SHOPで買った物。さすがにタグは取れてしまいましたが、見ての通り穴もほつれも無く、20年近くずっと現役です。これだけ使っていると表面の若いトゲトゲしさが無くなり、非常に使い心地がいいです。
最近、日本のBODY SHOPに行っていないので、これがあるかどうか分かりませんが、HPを見る限り扱っていません。
先日アメリカに行った際にサンフランシスコ空港で時間があったので、BODY SHOPに寄り、左のオレンジのタオルを購入しました。ブルーの方も当然現役で使っていきますが、オレンジの方もこれから「育て」ていこうと思っています。
 

| Life | 23:50 | comments(2) | - |
another work*s blog

以前、7/1からauのブログをはじめる事を告知しましたが、ようやく本格的にとりかかれるようになりました。
metabolismとはリンクしながらも両方楽しめるような内容にしているのと、au関係で新しいプロジェクトの進行を追っていきますので是非ご覧ください。
 
another work*s blog
| Design | 23:16 | comments(0) | - |
帰国

今日は帰国日。短かったSanta Fe旅行ももうすぐ終わります。朝5:30にシャトルバスが迎えにくるまでしばしホテルのロビーで待つ。写真はホテルのロビー。インテリアはSanta Feスタイルでいい感じ。昔、青山にあったZONAを思い出します。
 
ここのロビーに備え付けられているドリンクディスペンサーが良かった。
氷とレモンとライムが入ってキンキンに冷えた水が入っていて、市内巡りの後、ここで一休みするのが日課になっていました。夕方にはサングリアもあって、スペインのシエスタ気分でした。
 

でもってアルバカーキ空港まで向かう。90分の道のり。こんなに空港から遠いのは僕が行った国では成田とミラノのマルペンサくらいです。
途中はこんな感じで乾燥帯。
途中ロス・アラモスを通りますが、そこはあのオッペンハイマーによるマンハッタン計画が行なわれた場所です。こんな長閑な場所で核実験は行なわれたのです。
また、車中では分かりませんでしたがこの辺、核ミサイルが配備されていて、弾頭がニョキニョキ出ているそうです。以前、フランスのプロヴァンス地方を旅した時、長閑な田園風景の中に核ミサイルの弾頭を見た事があって、それと同じ、幸福と滅亡の共存を感じた事がありました。
 
また、この辺は軍事施設も多く、アメリカでも多くUFOが目撃されるエリアでもあります。お土産品でもエイリアングッズなんかが売ってました。UFOが目撃されるのは他にこの辺がインディアンによるスピリチュアル・スポットだということも理由にされています。アメリカでも稀有のスピリチュアル・スポットで、そういったオプショナル・ツアーもパンフレットが多くありました。
 
空港に着くなり、朝食を食べました。それにしてもアメリカの生絞りオレンジジュースは美味い! LAに行くと必ずファーマーズマーケットに寄ってフレッシュジュースを飲みます。同じ特産地のスペインより甘みが強いです。
 
アルバカーキ空港からLAへ。LAに来たのも10年ぶりくらい。空港って大体郊外にあるけど、LA空港は結構住宅地に近くて、住宅の上を低空飛行します。初めて妻とLAに行った時、妻はその光景をとても驚いていました。
 

アメリカに入国する際は、あんだけセキュリティやパスポートチェックに時間を取らせるくせに、出国する際は出国審査すら無い。自分勝手な国です。
最近、ヨーロッパばかり行っていたからアメリカのネイティブ早口英語がなかなか理解出来ませんでした。(イギリス英語は丁寧なのでネイティブでも聞き取りやすい)その後、テレビでハワイの人のインタビューを聞いたら南国特有のゆっくり喋りで、それが聞き取りやすいこと!素直に耳に入ってきます。機内誌に速聞法の英語マスターなんていう広告が出てたけど、案外いいかもしれません。 

ということであっという間に夏の旅行も終わってしまいました。次はいつ行けるかな?
| Life | 23:44 | comments(0) | - |
International Folk Art Market

この旅行の最大の目的、International Folk Art Marketに行ってきました。僕たちはアーリーバードというチケットを入手。当日朝9時から一般オープンなのですが、アーリーバードは7:30から入場出来るもの。つまり、みんなが見る前にいいものを先に購入出来るということです。
 シャトルバスの乗り場が遠く、移動中プラザのところを通ると、上の写真のスモーキーベア(44年に登場したアメリカの森林火災予防組合のシンボル・キャラクター)のバルーンを設置していました。土曜日なので広場で消防署のイベントが行われるようです。
 
で、なんとかバス乗り場に着き会場に向かいました。
会場はミュージアム・ヒルと呼ばれる市街からちょっと離れた美術館が集合したエリアで行なわれています。このイベント、世界中からフォークアートの作家やディーラーが集まって即売会をおこなうもので、今回は5回目だそうです。
アーリーバードにも関わらず、既に会場は活気づいていました。端から順に見ていく事に。

グァテマラのおばちゃんが織物制作の実演をやっています。
 

これはウズベキスタンのブース。ウズベキスタンはアフガニスタンの隣ですが、アラブ系というよりはモンゴル系の顔立ちの人です。生活も似ている事が多いようで、これはゲル(遊牧民の移動住居、モンゴルなどでよく見られる)のミニチュアです。
 

インドのブース、インドは他にもディーラー別に出店していますが、ここは木製の漆器を売っていました。ALESSIから出されているソットサスのペッパー・ミルなんかのシリーズに良く似てます。ソットサスはインドに相当影響受けているから、この辺は元ネタなんでしょうね。
 

チベットのブース。中国との問題でいろいろ騒がれていますが、こういった文化が無くなってしまうのは悲しい。ここでは民族的な装飾のヤク毛で作ったキーホルダーを大量に買いました。
 

メキシコの装飾された蝋燭を売るブース。ウチにもありますが、ここのはもっと豪華な感じ。でもちょっと大きすぎたので買うのは断念。
 

ケニアのブース。現地の民族衣装を着た女の子がかわいい。ここでもいろいろ買いました。それにしても、アフリカのこういった装飾をみると、人間って根本的におしゃれに関心があるんだなあと納得してしまいます。ファッションのルーツはこんなところにあるんでしょうね。
 

南アフリカのビーズで作る人形を売るブースです。ここで販売されている人形の売り上げはアフリカで問題になっているHIVの支援金に使われます。こういったものは実のある活動だと思うけど、どうしてもお涙ちょうだいになってしまい、永続させていくには色眼鏡無く消費者に納得してもらうものを生み出さなければならないと思います。それこそプロデューサーの役割だと思いますが、ここの人形はとても可愛いから実際欲しくて買ってしまいます。まだまだこんな風にマーチャンダイジングできている活動は少ないですね。
 

中央にそびえ立つイベントの看板。
 

ブースの上のテントにはこんな飾り付けがされています。
 

柱もこんな感じ。
 

インドのブースで民族衣装を着た女性を発見。キラキラの小さな鏡が付けられていますが、これは魔除けの意味があるそうです。
 
その後、入場したチケットで会場内にあるフォークアートミュージアムに入れるという事で、入場。ここはアレキサンダー・ジラルドの集めていたフォークアートのコレクションが所蔵品全体のほとんどを占めています。それだけでなく、晩年の10年近くをかけて自らが会場構成を手がけています。それが何よりも素晴らしい。

こんな感じとか

こんな感じ。だけじゃ分からないですね。ここは本当に行ってみないと分からない。
知人でこのミュージアムに行った事のある人はみんな感動しています。妻は興奮しすぎて具合が悪くなったくらい。
ジラルドは生前、作品が淡々と置かれた展示は特に子供達にとって退屈の何ものでもない。そんな子供達が飽きない展示を行いたかった。と言っています。その言葉通り、僕たち大人でも興奮しっぱなしです。というか、愕然としました。
 
その後、30分ほど妻とボーッとしてました。
それから昼食に。
フォークアートマーケットですから、もちろんフードもワールドワイドです。

妻はナイジェリアのカレーを食べてました。僕は上のエジプトのヤギ肉のサンドイッチを食べました。イスラム圏に多いけど、サワークリームやヨーグルトが使われている料理が多いのですが、それが美味い。
 
8時くらいから来ていましたから、充分見ても1時くらいには見尽くしてしまいました。帰りのバスも混み出していたので、この辺で帰る事に。
中国の少数民族とか、普段見る事のないフォークアートを堪能出来ました。
会場にはお年寄りのおばちゃんばっかりだったけど、若い人とかファッション関係の人は行かないんでしょうか?相当インスパイアされると思うんですけど。
そんな感じで、もう明日は帰国です。
 
| Culture | 23:30 | comments(0) | - |
COMPOUND

サンタフェ2日目の朝は、ちょっと郊外にあるスーパーマーケットへ。初めてアメリカへ行ったときは英語だけで書かれているパッケージを見て感動し、大人買いを通り越して店買いをやったもんです。その後世界各国のパッケージも拝み、かなりヨーロッパナイズされていましたが、たまにアメリカもの見ると、スキッピーのピーナッツバターやゼネラル・ミルズのシリアルのパッケージのようなコテコテ感あるものやカントリー丸出しの牛乳パッケージなど、他国には無い魅力があります。
スーパーのまわりはショッピングモールになっていて、CVSもありました。もともとスイスの会社なのでここの薬品のパッケージはタイポグラフィーだけで展開されているのが魅力で、アメリカに行く度に大人買いをしていたんですが、久しぶりに見たCVSはパッケージが一新されていて全く魅力ナシ。アメリカのパッケージはデザインしすぎない方がいいんです。

ここのショッピングモールの隣にはフォークアートのアンティークモールがありました。いろいろ欲しいモノはあったんですが、開いていないお店とかもあってグァテマラの女性が結婚式の時に付けるヘアバンドと、パナマのパーム椰子の繊維で作ったオウムのお面を買いました。
 

スーパーの帰りがけに見つけたハンバーガーショップ。次から次へと車がやってきて、買っていきます。人気店なんでしょうか?
 
お昼どきになってきたので、昨日行こうと思っていたレストラン、コンパウンドへ。このレストラン、ジラルドが手がけた事でも有名ですが、アメリカ南西部一、アメリカ全土でも指折りのレストランだそうです。高級アメリカン・キュイジーヌを出すお店です。お昼という事もあり、店の裏のテラスへ招かれました。
 

鳥の鳴き声が聞こえ、天気はいいけど過ごしやすいベストのロケーション。
 

メニューからして興奮。デザインはもちろんジラルド。
 

僕は前菜でグリーンピースのスープを注文。上にはカリカリに焼いた椎茸が乗ってます。裏ごしせず少し豆がムラになった感じがいいです。コンソメ代わりに椎茸のダシが効いています。さすが、今まで食べていたランチとは数段クォリティが違います。
 

メインが出る前のパン。これだけ見るとイタリアンな感じ。
 

で、僕のメインはクラブサンド。クラブサンドと言っても普通のと違います。

分かりますか?カニが丸ごと2匹揚げたものが挟まっています。
このカニも珍しいものでソフトシェルと呼ばれるカニが脱皮した直後、まだ新しい殻が柔らかい時期に捕まえたものです。ですので、このサンドも殻付きのままです。採れる時期がとても短く、ロブスターのソフトシェル同様高級食材です。
カニミソが超濃厚。ボリュームも満点でお腹いっぱい。
 

最後は桃のショートケーキで締めました。
 
昼からコース料理とは、いつもせかせか庶民生活のリサーチに励む僕たちにとってかなりの贅沢な時間でした。
 

帰りがけに店のトイレの前を通るとジラルドの文字がありました。
 

出口のところにはジラルドの作品。ラブハートが。
その他にもジラルドの作品やジラルドがセレクトし、ディスプレイした民芸品が飾られています。古いこのレストランの写真を見ると、南西アメリカの伝統的な椅子で、シートの部分だけジラルドのテキスタイルが使われていたようです。
以前、WRIGHTオークションにイラスト版の看板も出品されていたので、今のインテリアは相当変わっていると思います。ジラルドが最初に手がけたときはもっとコンセプチャルだったでしょう。
 
すっかり夫婦で満足し、歩いて中心街まで向かいました。

途中、高級な競売物件が。この辺のエリア相当住みたいです。
 

ココペリなんて書かれた分譲看板が。ココペリってアメリカン・インディアンの精霊を意味する言葉なんですよね。そういえば漫画「ぼくらの」の中にもココペリは登場してました。
 

有名なルート66の看板。ここサンタフェも通ってます。
 
 
その後、少し離れたオーガニック・スーパーへ。アメリカはオーガニック系のスーパーが多いんですよね。他の国にもあるけど、規模が全然違う。
1940年代チックなパッケージの洗剤を見つけ、シリーズ全部購入しました。
 
さて、明日は今回の旅行最大の目的「インターナショナル・フォーク・アート・フェスティバル」に行きます。
 
| Life | 23:42 | comments(0) | - |
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