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Craft and Design reunited

Designウィークが始まって2日目。昨日はDesign Tideのパーティなどいろいろありましたが、ここんとこ何かと忙しくて行けずじまい。僕は今日から始動です。といってもELLE DECO X Paul Smithのパーティに行く予定だったにも関わらず、仕事が終わらず、結局CIBONEのパーティに行く時間になってしまいました。
毎年CIBONEのパーティは数千人も集まり、入るのもやっとという感じなのですが、時間が遅かったのか、招待客を絞っているのか、昨年あたりから人も少なめ(といっても動くのも大変なくらいですけど)で、モノがだいぶ見やすくなりました。
地下のピートの作品から見て、今回のメインであるヘラ姉さんのコーナーへ。
壁にかかっている(写真)のお皿を見てると、となりにヘラとハイメ(アニョン)が語り合ってました。とりあえず2人に挨拶。ヘラに『凄いいいですね!』と感想を。
 
シボネのY川さんにヘラと七宝焼きで作品を作ると効いたのはGWが終わった頃だったか、僕の頭の中には七宝というイメージが出来上がっていたので、仕上がった今回のものは全く想像もつかないもの(いい意味で)だったのです。
七宝は銅板の素地の上に銀でフレーム(絵柄の輪郭)を作り、そこにエナメルを流し込むように作られます。一般的な七宝は素地は見せないようにし、また輪郭も消すことが多いのですが、銀の輪郭をあえて残したり、素地をそのままむき出しにしたりしています。
 
ただ、七宝の技法は使っていますが、これは七宝と言うべきものなのかという疑問はあります。以前、風呂敷をデザインすることがあって職人の人に聞いた時に『どんなデザインでもいいけど、守るべき法則がある』と言われたことがありました。だから、プレスのN塚さんに『職人の人にそこんとこ聞いておいてください』と言っときました。
 
ヘラは以前からエナメルで作品を作りたいと思っていたそうですが、今やヨーロッパではあまり見ることがありません。手間もコストもかかりますし、細かくヒビが入って剥げやすいからです。日本でも工芸品で見ることは少なくなりましたが、社章なんかはよく七宝ということを聞きます。でも、あんなピンズみたいな大きさでも5000円くらいかかるようで、今ではもっと安い素材に代用されています。世界でもかろうじて職人が多く残る日本において、ヘラの夢が叶うことになったのです。
この制作のために、ヨンゲリウス・ラボ(ヘラの事務所)のスタッフが日本に滞在し、やり取りを繰り返したそう。最後の大皿は展示の当日に届いたそうです。
ヘラもかなり気に入っているようでした。会場でアムステルダムのインテリアショップ『フローズン・ファウンテン』のオーナーにも会いましたが『あれは素晴らしい!ウチでも扱わせてもらう』と言ってました。
 
帰って妻とヨンゲリウス・ラボのHPを見ていたのですが、ここ最近のデザインはかなり乗ってる感じがすると妻が言いました。確かに先日のギャラリー・クレオの鏡やヴィトラ・エディションなど、Droogの作品あたりと比べるとかなりはじけてる感じがします。ヘラの作品はクラフトとプロダクトの中間的で、とか哲学的な見解で見ることが多かったのですが、ここ最近はもっと単純な『かわいいものが好きなの!』という気持ちが作品から感じるようになってきました。小難しいことではなくて本当はその純粋さが僕たちの心を刺激するんでしょうね。
 
久々にここ日本において購買意欲をそそられました。全部で5種類あり、どれを買おうかと悩んだのですが、壁にかけられたお皿を見ていると、これというものは選べないので結局全部買うことにしました。
| Design | 23:50 | comments(2) | - |
Creative Awards

Penの最新号が送られてきました。今回の特集は2006-2007年のクリエイティブ・アワード。Pen編集部が選んだノミネート作品と、10人の審査員が選んだ作品が掲載され、僕も10人の中の一人として選ばせてもらいました。いくつか候補を出したのですが、他の方がプロダクトや建築を選ぶことが多かったので、僕はグラフィックを紹介しています。今年の夏にちょっと触れた、タイラー・ブリュレが手がけたカナダの航空会社『ポーター』です。
個人的に審査の打ち合わせの中で1番気になったのはオランダ警察のアニュアル・レポートです。アニュアル・レポートを公共機関が出すだけでも凄いことですが、またこのデザインが半端じゃない。ドキュメンタリー映画を見ているような実話のレポートが写真をメインに進められます。まさにアート本。こんな本を作れるのはオランダだけでしょうね。そしてこの本はブックデザイン賞も取っています。
デザインを手がけたのは最近注目されているクーウェィデン&ボスツマ。そういえば、先日のオランダ旅行で立ち寄ったHEMA(オランダのMUJIのようなお店)のロゴが新しくなっていたのですが、それを手がけた人たちです。
Pen10周年ということもあり、かなり気合いの入った内容です。(実際僕が候補を出したのも半年ほど前ですしそれだけ、編集と取材に時間をかけてます)読むだけの価値はありますよ。
| Design | 23:23 | comments(0) | - |
伝説の会社とクリエイターの関係
JUGEMテーマ:ビジネス

TITLEの最新号が届きました。僕も9Pにわたり監修しました。IBMBRAUNOlivettiHermanMiller & Knoll Internationalの5社です。紙面上かなり簡略化せざるを得なかったのと、僕自身は隅から隅までクリエイターの経歴を把握している訳ではないので、綿密に調べてすべてを書き込んだら、相関線で真っ黒になってしまうでしょう。それと、例えばKnollのビッグクライアントであるCBSだったりとか、そのCBSでもクリエイターの相関図が出来てしまうし、Knollで家具を発表しているミースはIBMの社屋も手がけてるし、ブロイヤーはIBMもOlivettiの設計もやってるし、今回紹介した企業だけでも相関関係で繋がってしまいます。いつも思うけど平面で相関図を完璧にするのは不可能。こういう場合、インターネットはリンクとか階層とか自由に出来るから便利です。
それと、人間関係をみていくと企業の成り立ちも分かってくる場合が多いです。
例えば、Knollの場合、創業者のハンス・ノールはドイツからの移民。お父さんもドイツで家具会社を経営していたこともあり(現在も存在します)そこでバウハウスのデザイナーとの交流ができ、息子に受け継がれたことや、妻のフローレンス・ノールは身寄りが無く、クランブルック・アカデミーの学長だったフィンランドの建築家、エリエル・サーリネンが養子にしたことが息子のエーロ・サーリネンがKnollの代表的なデザイナーとなりえた(もともとフローレンスとはクランブルックで学友だったこともありますが)のです。企業の成り立ちはそういった必然的な人間関係と時代背景が絶妙に絡んでいることが面白いですね。企業史を知るだけでは分かり得ないことなんです。
クランブルックという学校はこのには欠かせないキーワードで、IBMの工業部長だったエリオット・ノイスの推薦でエーロ・サーリネンがパビリオン設計などを行ったり、イームズが映像制作を行っていたり。フローレンス然り、イームズのオフィスで初期に働き、後にワイヤーチェアのことで不仲になったハリー・ベルトイアなどなど、ミッドセンチュリーのアメリカを象徴するデザイナー達は皆、この学校出身でした。
 
日本のプロダクトデザインの歴史でも人間関係って本当に面白いと思います。
イサム・ノグチが日本に住み始めた50年代に、アトリエがなかなか見つからず、彼の作品に興味を持った猪熊弦一郎が当時商工省工業指導所剣持勇に相談。工場の一部を提供したそうです。この縁があって、ノグチの友人のイームズなどを紹介してもらい、日本で最初輸入されたイームズ・チェアは猪熊と剣持が所有したこと。それをきっかけに日本の公共施設の設備のためにアメリカの産業視察などを行っています。もっと前で行ったらブルーノ・タウトシャルロット・ペリアンなどの来日もバウハウスやル・コルビュジェの事務所でコネクションを作った人々が関係していたり、日本最初の旅客機YS11の開発には若い頃の渡辺力さんが関わっていたり(内装担当、後に開発リーダーの東條さん《東條英機の息子さん》にデザインなど関係ないとはずされる)。力さんは学生時代に銀座にあったミラテス(タウトなどが日本の工芸を使ってデザインしたものを売るセレクトショップ)でバイトしていたり。活字として残っていない重要なことがとても多いです。 
 
そういった、活字になっていない部分を関係者に会ったり、出来れば本人に会って見えない糸をつなげて、こうやって相関図として今後カタチを残す機会があればと思っています。
| Culture | 23:55 | comments(0) | - |
ケアホルム
JUGEMテーマ:アート・デザイン

VOGUE NIPPON巻末で連載されている“Casa VOGUE”でポール・ケアホルムの特集の協力をしました。なぜ僕のところにケアホルムネタ?と思ったのですが、VOGUEの読者層が関心あるミーハーネタとなると、聞く人がいないということらしいです。
最近の建築家が自分の建物によく使っているそうなんです。(これは僕は知らないことでしたが)僕が思うには建築家の人ってミースやル・コルビュジェが好きなので、よく使われますが一般の人も知るようになってややマンネリ化、ベタ化してきた。そこで、ああいったシンプル・デザインでありながらステイタス性が高く、それでいて少々マニアックという結果からケアホルムが選ばれているのではないかと勝手に推測しているのですが。
最近のセレブでケアホルムというとまず思い浮かぶのが佐藤可士和サンでしょう。かなりプレス向け、野心的に使っている感じがします。もともと彼はあまり知識が無くて、ケアホルム好きで有名な建築家で佐藤さんの事務所『サムライ』の設計も行った荒木さんからの影響が強いようです。
 
本誌でも紹介されている某会社の社長室は倉俣さんのセレクトで知る人ぞ知るスペースです。倉俣さんがケアホルムを選んだというのも面白いですね。
以前、グラフィックデザイナーの亀倉雄策さんの事務所に行った時も応接コーナーがケアホルムでした。彼はヤマギワのロゴも手がけていますし、ヤマギワがケアホルムを扱っていることもあるので必然的かもしれませんが。あの時代の巨匠デザイナーがバウハウスではないというのは通なのかもしれませんね。昔、松屋のデザインコレクションに行くとブラウンのオーディオや北欧のタペストリーに『売約済:亀倉様』とよく熨斗が貼られていたそうです。
 
ケアホルムの家具はバウハウスの影響を受けながらも細かいところには北欧らしさを感じるところがあります。特に50年代頃に制作されたものはクォリティも高く、なんと言っても皮の質が全然違います。以前TITLE誌の対談でも話したのですが、靴を脱ぐ習慣の日本ではローテーブルの高さや脚の出っ張りなど実際は不便なところも多いです。また、もともとバウハウス時代のモダン家具はローコストによってより良い暮らしを庶民にと考えていたはずなのに、今やお金持ちのステイタスになっています。そして、そのデザインに影響を受けたケアホルムの家具もまた100万円オーバーで、よっぽどのお金持ちしか買うことができません。
 
しかし、ステイタス好きの日本人ですからやっぱりブランド家具も気になります。フリッツハンセンの方に聞くと確かに最近売り上げは上がっているそうです。日本人の北欧好きも相まってポスト・ミース。ポスト・コルビュであることは間違いないでしょうね。

| Design | 23:12 | comments(0) | - |
オランダ最終日&帰国

今日は帰国日。あっという間に過ぎてしまったオランダツアーでした。
昨年のメンバーはかなりマニアックな人揃いでしたが、今回は今回で海外旅行初体験の人、サッカーマニア様々な感じで面白かったです。
今回のメンバーは郵便局に行ったことが無いというので、NOTAMの荷物を出荷がてらみんなで中央郵便局に向かいました。

中央郵便局はどこの国も、格式ある建築物を使っていることが多く、ここユトレヒトも例外ではありません。月曜早朝なので人もほとんどいません。

 
オランダの郵便BOXは結構デザインがかっこいいので有名です。が、パッケージがリニューアルされていました!

TNTという高速郵便の会社がメインになったらしく、こんな感じに。これはこれで今のグラフィックっぽい。僕は世界中の郵便局に行ってるけど、こんなパッケージデザインは他の国にもありません。みんなも郵便BOXを購入。あと、郵便局の魅力に引き込まれたようで、今度他の国に行く際は郵便局に行きます!と新たな観光スポットのブックマークになったようです。
 
郵便局を去り、荷物をまとめいよいよ帰国です。

毎日通ったユトレヒトの中央駅ともお別れです。
 

スキポール空港に到着。実はまだボーディングの5時間近く前。とりあえずチェクインをすまして手軽にして。

僕も初めて行くNOTAMおすすめの裏スポットへ。
バスで10分ほど、空港の敷地の端っこにあるKLMの社員が使う福利厚生の施設。ヘルスセンターです。
実はここの1FにKLMショップがあります。KLMのオリジナルグッズが盛りだくさん。これらは空港でも取り扱いがありません。KLMの社員しかほとんど知らないお店ですが、どうしてここにあるのでしょうか?不思議です。
 
みんな散財し再び空港へ戻ってきました。

出国審査を済ませて、それぞれ別行動。僕はいつも行くシラサギというラーメン屋さんへ。寿司バーは知られていますが、意外にラーメンは知らない人が多いみたいです。
 
で、帰国になるんですがいつまでたっても飛行機が飛ばない。40分ほどして副パイロットが急病になったとアナウンスがありました。滑走路まで出て引き返してきました。お客さんが急病ってあるけど、スタッフが急病ってどうなのよ!代わりのパイロットに連絡。でも、自宅から来るようで1時間ほど待たされることに。空港にちゃんと万が一のための代理を用意しておいて欲しいもんです。
これで2時間ほど遅れたため、僕が関空から東京に戻るために予約されたスターフライヤーに間に合いません。関空につき、スターフライヤーの窓口で払い戻し。1番早い便がJALでしたが、それでも2時間待ち。お昼過ぎには自宅に着く予定でしたが、結局夕方になってしまいました。
行きも帰りもバタバタでした。こんな慌ただしい旅行も初めてでした。仕事もどっさりたまっているので、明日からはまた怒濤の日々が始まりそうです。
| Culture | 23:52 | comments(1) | - |
オランダ4日目

今回のオランダ旅行も最終日。明日はもう帰ります。あと2日くらい必要ですね。
今日はアムステルダムです。いつもアムスに滞在するのですが、この時期は展示会が多くてホテルをなかなかとることが困難です。ホテル側も強気に値段を上げてきます。今回はユトレヒトのホテルに滞在していますが、アムスよりよっぽど綺麗で広く、値段も安いんです。
早朝からアムス入りをしました。お店はほとんど開いてる時間ではないのですが、フリマがやってます。
途中、工事中の家を発見。(上の写真)紫のメッシュシートに覆われています。写真より現物は鮮やか。こういう色の使い方が日本と全然違います。
手前の運河に浮かぶ船は家として使われています。オランダはこういう生活もあるので、最新の建築にも基礎工事の無い宙に浮かんだ住宅なんかが会って、日本ではとても考えられない。だから面白い建築家も生まれる訳です。

そしてもう1つ珍しいものを発見。科学班の車です。なかなか見られません。やっぱりこれも公共関係なので斜めストライプの柄になってます。
 
フリマの会場に到着。
ノーデマルクト(蚤の市)は運河と運河の間の約500mくらいにわたる大きなマーケットです。日用品が大半、特に生地などが多いです。イスラム圏の移民の人が多い地域なので、そういった人は洋服などを自分で仕立てることが多いのです。教会のまわりだけ古本やレトロ雑貨などが立ち並んでいます。

プラスティックのキッチン雑貨を売るお店。フランスやドイツなど近隣の国もこういったものがコレクターズアイテムとされています。コンディションも結構いいです。

こういったフルーツや野菜も売られてます。
1時間ほど後に集合。お昼を食べに中心地に戻ることにしました。

途中、アムス最大の観光地『アンネ・フランク・ハウス』を通りました。アンネの隠れていた家をリノベして記念館にしたところです。近代的に見えますが、中はかなりそのまま残されています。古い町を持つアムスはリノベーションがとても上手いです。設計はベンテム・クラウェル。彼はスキポール空港や、エルミタージュ美術館分館などを手がけていて、オランダではレム・コールハースより人気があります。
写真右端からわかるようにアムステルダムで最も長い行列ができてます。
 

これも運河沿いにあるお店。3年ほど前までヴィンテージのいいポスターを売るお店でしたが、今はボタン屋さんになっています。看板もドアもボタンでかわいい。
昼食はダム広場の近くにあるアムスにくるといつも行くパンケーキ屋さんです。
パンケーキはオランダ料理なんですが、ふっくらしたホットケーキではなくて、フランスのガレット(クレープ)のような薄い生地に砂糖やチョコレート、フルーツなどをのせてデザートになったり、サラダをのせたり、ハムやチーズをのせて焼いてピッツァのようにしたりします。 

僕が注文したのはハムとチーズとキノコをのせたパンケーキです。
 
食事後、みんなと別れて夕方ダム広場に集合で一人行動をしました。
まず、アムスといったら必ず訪れるのが“フローズン・ファウンテン”。最新のwall paperの表紙の撮影に使われているのがこのお店です。久々にオーナーのKOKさんに会うと『来週東京へ行くよ。』と、月末から始まるデザインウィークに来日するそうです。
 
その後、ここもいつも行く本屋さん“ニーホフ&リー”へ。ここは通常のお客さんは入れてもらえない部屋でヴィンテージ本を漁らせてもらっています。NOTAMのO前さんと待ち合わせをしていて、一緒にここの秘密の部屋に行くことになりました。1時間半ほどかけていろいろ面白いものを見つけました。O前さんも芋ずる式に登場するレア本に静かにテンションを上げていました。
 
その後2人で時間をつぶしダム広場に早めに到着。すると、なんか物騒な感じがしました。

救急隊のヘリが止まっています。道を渡ると

パトカーも来ています。何か事件の予感。
しばらくするとヘリが飛び立ちました。見た感じ何にも無いけどみんなヘリが飛び立つ瞬間カメラを向けてました。

 
それから、全員集合。昨年もみんなで行ったインドネシア料理屋さんへ。インドネシアはもともとオランダの植民地だったので、インドネシア料理もオランダで多く、第2のオランダ料理と言っても過言ではありません。しかもかなり上手いです。
 
最後の晩をみんなで過ごし、10時過ぎの電車でユトレヒトへ戻ります。

アムスの中央駅。表は東京駅のモデルになった20世紀初頭の建築物です。プラットホームはヨーロッパに多いアーチ型。ここは映画『オーシャンズ12』でも登場しましたね。
 
これで、今回のオランダ旅行は終了です。明日は午前中郵便局に行って、10時くらいに空港に向かう予定です。
| Culture | 23:36 | comments(0) | - |
オランダ3日目

今日は日曜日。年中無休の日本と違って、ヨーロッパは大体お店は休みます。だから、行くところは美術館とかになってしまいます。本日もその例外ではなく、レイスタッドという街にあるアビオドームという航空博物館に行きました。今回のツアーのメインイベントです。レイスタッドに行くのは初めてです。
まずは電車でミュージック・ウィックという駅まで行きます。
上の電車、日本の初期特急電車151系にも似た犬顔がかわいい。

ヨーロッパ、特にオランダの電車は自転車で乗ってくる人も多いです。
 

ミュージック・ウィック駅に到着。ここで別の線に乗り換え。15分ほど待ちます。

終点のレイスタッド行きに乗り込みました。2階建て電車です。シートのグリーンが鮮やか!

レイスタッド駅に到着です。
駅の周りは何にも無いです。ここからバスに乗るんですが1時間に1本しか無い。40分ほど時間をつぶします。


駅前の工事現場の壁がこんな感じに。

工事現場のプレハブ小屋もオランダはこんな感じ。
 
バスの時間になったので、乗り込み15分くらい。畑のど真ん中に降り立ちました。見渡す限りまわりには何も無い。目当てはずっと遠くに看板が見えるところ。10分ほど歩いて角を曲がると・・・

ありました、ありました、アビオドーム。ど田舎なので、ショボイのかと思いきや意外と本格的な感じ。向かい側の駐車場も車でいっぱいです。結構来るんですね。
 
中に入って入場料を払うと退役パイロットのような老紳士が会場の説明をしてくれました。ここはテーマパークで、タイムスリップをして飛行機の歴史を見るそうです。入り口まで案内されいよいよ会場です。
最初は飛行機以前の気球が紹介されていました。当時の貴族の衣装なんかも展示されています。そこを過ぎると

オランダ初の飛行機の1/1再現模型です。シートの背もたれがトーネットのような曲げ木になってます。
 

オランダといえばKLM。現存する最も古い航空会社です。だからKLMの歴史は旅客航空の歴史なのです。これは初期のKLM旅客機です。

KLMのアメニティや紙ものも充実。

個人的に好きな60年代の機内食器。チューリップのモチーフが特徴です。グラフィックはH.K.ヘンリオンです。
 
屋内の様々な展示を見た後は屋外に、

いきなり747(ジャンボジェット)が目に飛び込んできます。
ジャンボジェットはとんでもなく高い飛行機です。数十億円もするので、大抵は中古を他の航空会社に売ることが多いのです。サイズも大きいので、こうやって博物館に収蔵されることは少ない。だから間近で見れるのは貴重です。

とりあえず、通常ではありえないアングル(整備士でもない限り見れない位置)で写真を撮ってみました。
 
個人的に飛行機以上に興奮するのがこういった貨物のコンテナ。タイポグラフィもたまりません。

 

このバカ広い敷地には60年代以前のスキポール空港が移築されています。間の抜けたユルい感じがまたいい。1940年代のジャズが放送されててタイムスリップした気分。

当時のデパーチャーボードは黒板のように手書きでした。
 
思っていたよりはるかに立派で内容も充実。参加メンバーもかなりテンションが高かったようで、1,2時間で切り上げる予定が、5時間ほどになってしまいました。本当は早くユトレヒトに帰ってブルーナハウスやセントラル・ミュージアムを見る予定でしたが、もう間に合いません。次のバスの時間まで小一時間つぶし、ユトレヒトに戻ってきました。
ユトレヒトに着いた時はいい感じの暗さになってました。お店は全部クローズしていると思っていたら、行きたかった駅前のフライドポテトの店が開いてるではありませんか!

ここは、オランダのフライドポテトコンペで1位になったそうです。看板にもそんな風に書いてます。おととい通った時は行列が出来てましたが、今日は日曜日なので誰もいません。コンペで優勝したソース『スペシャル』をオーダー。みんなで回し食い。

オランダでは、ポテトにケチャップではなくマヨネーズが付いてきます。マクドナルドでポテトを頼んでもやっぱりマヨネーズ。
『スペシャル』ソースはこのマヨネーズをベースにケチャップとカレーパウダー、大粒にみじん切りされたタマネギが混ざっています。さすがに美味い!カレーの隠し味が効いてますね。
 
その後、ミッフィの像を見に行くことに。そこに向かって歩いていると先に風車が見えたので、近くまで行ってみました。

オランダというと風車が有名ですが、今残っているところはあまりありません。特にこういった街の中にあるところはほとんどないです。
 
そして、ありました、ありました。

看板があります。ミッフィ公園と書いてあります。
そしてこじんまりした公園の真ん中にミッフィの像がぽつんと置かれています。台の落書きも愛嬌たっぷり?

 
この時点でみんなお腹がすいたそうなので、今日は僕のよく行く中華のお店で夕食をし、本日はこれで終了です。明日はアムスに行きます。
| Culture | 23:35 | comments(1) | - |
オランダ2日目

さあ、今日から本格的にオランダツアー始動です。参加者の大半と一緒に半日ユトレヒトをまわりました。
ユトレヒトと言えば、ディック・ブルーナ。まずはブルーナさんの友人がやっている切手屋さん(写真上)へ。お店のロゴはブルーナさんの作品。


当初、勝手にブルーナさんが事務所に許可無くデザインしたそうで、後から正式に承認したそうです。ここのお店に来た日本人は必ずブルーナ・デザインの切手を買っていくのですが、今回のメンバーは一癖違う。ブルーナには目もくれず、ひたすら安売りのFDCをチェック。オランダのデザイン切手やKLMのFDCを買い漁ってました。
 
その後みんなで、市街のはずれにあるダッチ・デザイン・センターへ向かいました。
土曜日だし、まだ早いので行きの道中はウィンドーショッピング。

遠回りしながらもやっと到着です。
ここはオランダのインテリアメーカーのショールームが多く入っています。たまに展覧会や新作の発表会も行われるところです。
 

絨毯のメーカーのディスプレイにあった糸のコーナー。みんなはそんなに興味がありませんが、僕はこの糸巻きの芯と糸のカラーの組み合わせに釘付け。こんな色の組み合わせは日本人の発想には無いので、とても勉強になります。妻も思考が結構似ていて、ウチの本『Departure』なんかの写真の色と背景の色の組み合わせなんか、こういった部分から多分にインスピレーションを受けるのです。
 
いい時間になったので、昼食をするため、市街の中心に戻ってきました。
戻り際、結婚式をやってました。

実はここ、教会ではありません。ユトレヒト市役所なんです。
ここの市役所は有名で、内装をあのユルゲン・ベイがやってます。そんな感じで若者に凄い人気でみんなこの市役所で結婚式をやりたがるそうです。
日本のお役所も見習って欲しいですね。
 
そしてやっとの昼食。でも土曜日なのでお目当てのお店がいっぱい。しょうがないので、ユトレヒト名物の旧運河で食事をすることに。

ユトレヒトは運河の下にもう一段あって、そこをお店に使っています。とりあえず入ったレストランは、なぜかギリシャ料理屋でした。

ランチコンボですが、意外と美味かった。でも寒かった!運河の下は底冷えします。
 
食事後、みんなとはここで別れて僕だけアムステルダムに行くことにしました。アムスは1日行く予定がありますが、郊外まで足を伸ばせそうも無いので今日そこへ行こうと。でも出発が4時を回っていました。7時にみんなとユトレヒトで食事に行く約束をしたのでそれまでに戻ってこなくてはなりません。
僕のお目当ては今年できたばかりのエリアで、もともとはガス会社の敷地だったところをリノベしたそうです。100年以上前の建物のため、外観はレンガ仕立。横浜の赤煉瓦倉庫のような感じのところです。
 

入り口のゲートをくぐってすぐのところに、デ・バッカース・ウィンケルがあります。アムスの市内にもありますが、ここは最近できたばかり。内装をピート・ヘイン・イークがやってます。カフェなんですがパンを店内で焼いていて、自家製のジャムなんかもあってかなり美味いです。市内の方は3年くらい前は楽に入れましたが、最近は混んでいて全然入れません。こっちの郊外のお店は比較的空いてます。
 

1番遠いところにProefがあります。アイントフォーフェンのアカデミー出身のマライヤ・フォフェルサングやっているカフェですが、ちょっと実験的なフード・デザイン的な食べ物を提供しています。これから日本でも注目されると思いますが、今までロッテルダムにお店を出していましたが、アムス店が今年オープンしたのです。

裏口にまわると飼っている鶏小屋が。
 
時間もないので急いでユトレヒトに戻らなくてはなりません。

途中、動物用の救急車を見かけました。オランダの公的機関は斜めストライプで統一されています。警察や水道局など業種別にカラーリングが違います。医療関係はこのオレンジとベージュです。
 
結局ユトレヒト行きの電車が無く、15分ほど遅れてしまいました。
その後みんなでまた運河下にあるイタリアンレストランへ。オランダは地元料理がまずくて有名なのでみんな別の国の料理を食べることが多いのです。この店の量がはんぱなく多く、3人分くらいなのに5人でも残すほどでした。でもなかなか美味かったです。
明日は日曜日なのでユトレヒトはすべてお店が閉まります。(他の街ではだいぶ日曜営業が増えましたが、ユトレヒトは市民投票で第一日曜日以外閉店と決められているそうです)なので、今回の旅行のメインイベントとも言うべき、アビエーション・ミュージアム(航空博物館)へ行きます。


| Culture | 23:45 | comments(1) | - |
オランダツアー1日目

いつもはあんまり忙しく無いのに、決まって旅行前日は徹夜で仕事をすることが多いのですが、今回はその中でも飛び抜けてハードでした。
旅行に行く前に入稿しなければならないものがあって、徹夜も5日目。
今日から例のオランダツアーで、関空集合のため朝6時には家を出なければなりませんでした。で、やっとバイク便を呼んだのが5時50分。受け渡しは妻に任せて出発しました。旅行の準備は約10分。どうにか飛行機にも間に合い、みんなの待つ集合場所に。
 
実は今日は関空にあのエアバスA380がデモ運行し、来ていたのですが、心の動揺のため結局見ることができませんでした。その後みんなに会い、チェックインを済ませる。今日は満席の様で、みんなバラバラの席になってしまいました。ただ今回はオランダ直行のため約12時間で現地に着きます(昨年はシンガポール経由のため1日以上かかった)
僕は関空から直行でヨーロッパに行くのは初めてで、成田の場合サハリン上空を経由してシベリアを通り、スカンジナビア半島あたりからヨーロッパに下がってくるのですが、関西は中国大陸を通り、ほぼロシア上空を経由してヨーロッパに入るためちょっと距離が長く、時間がかかります。上の写真のようにずっと下に大陸が見えています。
 
追い風だったようで、1時間も早くスキポールに着きました。NOTAMの知り合いでユトレヒトに在住のFAさんが空港まで迎えにきてくれ、電車でいざユトレヒトに。
ホテルのチェックインは夕方6時を回っていました。レストランを7時に予約しているということで、今回のメンバー全員ですこしユトレヒトの街を散策しながらレストランに向かいました。
 

夕暮れのドム教会。オランダでも最も古い教会の1つです。
 
そしてオランダ到着最初のディナーです。

前菜、メイン、デザートを数種類のメニューから選べて21ユーロ。意外とおいしくボリュームも満点でした。
11時を過ぎた頃、ホテルへ戻ってきました。約6日ぶりに寝る時間がとれました。
明日からは本格始動です。
| Culture | 23:57 | comments(0) | - |
鉛筆プロジェクト
JUGEMテーマ:アート・デザイン

デザインのひきだし Vol.3』の中で三菱鉛筆さんと鉛筆の企画デザインをやらせてもらいました。時としてプロダクトデザイナーでない時の方が企画自体成功する時があります。特に企画で盛り上げるようなものの場合がそうです。(実際もあると思いますが)僕はプロダクトデザイナーではないのですが、それが僕に当てはまるかは分かりません。ただ、この企画中に製造協力の三菱さんのスタッフを困惑させたことを考えると、読者が面白いかどうかは別として、僕の目論みは達成出来たと思います。困惑させられたということは規制外の内容だったということですから。
以前、携帯電話の開発の仕事に関わった時、数人のデザイナーにプレゼンを依頼したのですが、一人としてハッとさせられるデザインがありませんでした。デザインとしてはどなたも完成度は高く、機能的にも使いやすそうではあったので誤解の無いように。そして、たまたまその時期に仕事をしていたあるファッションディレクターに話をすると、次から次へとアイデアが飛び出し、しゃべってるだけなのに勝手にこちらがワクワクしてしまうのです。多分、彼の商品は実現出来ません。現在の電波法やテクノロジーでは不可能な部分が多いからです。前出のプロダクトデザイナーさん1人1人に質問をしてみると「工場のラインと効率を考えると」とか「今の技術ではここまでが限界」と答えが返ってきます。そういうときに知りすぎるが故にそこに縛られてしまっている感じがしました。もちろんすべての人がそうだとは思えませんが。
今回のプロジェクトで僕が指名されたのもそういった規制に縛られないものを望む編集部の思惑が強かった風に思います。そして僕は今回チョコレート型の鉛筆を考えました。

当初僕はバロック調の鉛筆ケースそのものが鉛筆の芯の素材“グラファイト”で出来ているものを提案しましたが、それはあまりに突飛だったのと製造自体がとても困難ということで彫刻がもう少し簡単に出来る板チョコ型へ変更になりました。
ちゃんとした開発を詰めれば、実際に販売出来るものにはなりそうです。板チョコをポキポキ折って子供に配布したり、使う部分によって細い線や平たい線が書けると面白いかなと考えました。この開発だけでもかなり大変だったようですが、面白がってやっていただけたので良かったです。
 


| Design | 23:42 | comments(0) | - |
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