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創造と環境

 
先日、ユトレヒトのO部さんから、メールがきた時に西尾さんのブログのことを聞きました。以前にブックフェアをやった時に西尾さんの本も何冊か売ったのですが、それらの本は今読むことがほとんどできない絶版になっています。
西尾さんは特に広告・デザインのビジネス誌『ブレーン』で1960年代にアメリカの有名な広告代理店やらグラフィックデザイナーに取材をしています。僕たちは作品集などでしか彼らの作品を知ることが出来ないのですが、西尾さんの取材はとてもジャーナリスティックで、批評なども込められ、生の声が聞こえてきます。そんないい資料が今は見ることが出来ない(とても資料性が高いので、古本市場でもなかなか出ません)と嘆いていたら、「ブログをやっている」との情報が。
 
そのブログ『創造と環境』を見てみると驚きました。今までの原稿を加筆、現代の状況を含めながら段階的にアップしているのです。多分、出版社が再版を渋っているので自身で公開を考えたのでしょう。あのお歳で僕たちよりも精力的なその姿勢には脱帽です。その原稿の中には60年代くらいにはまだ存在した企業理念の重要性やブランディングのありかたが紹介されています。とても興味深い内容なので是非見てみてください。
| Graphic | 10:38 | comments(0) | - |
お屋敷町

 
Esquireの最新号が届きました。特集は『都心に住もう。』
特にEsquireが提案するのは『都心で狙うべきは、お屋敷町です。』だそうです。
最近、汐留や六本木など大きな都市開発で新しい高層マンションがどんどん建っていますが、豊かな文化と環境が昔から残っている山の手のエリアに注目しているということです。ウチも南平台町というお屋敷町に住んでいるということで今回の特集で取材を受けました。
 
ウチのエリアは代官山、渋谷に挟まれたあたりに位置していて、代官山、渋谷駅まで大体歩いてどちらも10分くらい。必ずしもアクセスがいい場所ではありません。スーパーも代官山の駅前のピーコックか渋谷駅地下のフードショーを使っています。(ちょっと遠い)少し高台になっているあたりなので、坂は多いし、森林のように緑は多いのですが、街灯がそれによって隠れて、夜はかなり暗いです。ただ、大使館が多いので治安はいいです。(昨年近所で某整形外科医の娘さんが誘拐されましたが)何よりも都心のど真ん中なのに静かなのがいいです。
それと、ウチの周りは4階までの低層マンションしか無く、見晴らしもよくて、屋上に上がると東京が一望できます。
 
この今のマンションを決める前に、この特集でも紹介しているお屋敷町、長者丸の物件もみました。白金と恵比寿の間くらいで、凄く環境はいいのですが、マンションのレイアウトが所帯染みていたのであきらめました。他にも渋谷東や中目黒の青葉台も見ましたが、環境はとても良かったです。ただ、物件が気に入らなかったのでもしかしたら物件次第で別の所に住んでいたかも知れません。いずれにしても高層マンションは不思議と探してませんでしたね。
 
あと、会社員時代は番町に通っていて、『ホテル・カリフォルニア』と僕が呼んでいたお屋敷(ホテル・カリフォルニアのレコードジャケット写真にそっくりな家)とか面白い所がありました。結婚前には東北沢に住んでいて、いつも代々木上原から歩いて帰るのですが、大山というお屋敷エリアを通って行き、渋谷区(大山エリア)と世田谷区(東北沢エリア)が道一つ隔てているだけなのですが、まるっきり家の大きさと家賃が違います。僕の家はそのギリギリ世田谷のあたりだったので、環境はいいのですが家賃は安かった。お屋敷町のすぐ横は狙い目です。
 
今もどんどんと都心に高層マンションが出来ていますが、一方でこういったお屋敷の町も人気が高くなっているのは面白いです。黒川紀章氏が都知事として立候補したようですが、彼だったら建築家としてどう東京をデザインするでしょうかね。
| Life | 23:55 | comments(1) | - |
太宰府

 
今日はオーナーさんが朝からどうしても仕事で戻らなければならないということなので、夕方まで福岡へ行くことにしました。前回はお店回りをしたので、今回は太宰府天満宮とその近くの九州国立博物館へ行くことにしました。
太宰府天満宮といえば学問の神様、菅原道真が祀られていますからこの時期(センター試験など受験真っ最中)は学生さんが多いこと。最近地方に行っては神社やお寺回りにはまっている僕もお守りなどを購入。いろんなお守りが集まっていて逆に罰が当たりそうです。
 
そこから5分ほど離れた所に九州国立博物館があります。ここは是非行ってみたかった。その理由は1568年に書かれた針聞書という針治療マニュアルのようなものに掲載されている虫キャラグッズ(この博物館限定)が欲しかったからです。これがまたゆるキャラなんです。昔は、人がイライラしたりぎっくり腰になったりすることですら体内の虫が原因と考えられていたらしく、その虫がグッズになっているのです。僕が買ったのはこの博物館が発行している絵本とぬいぐるみです。九州は朝鮮半島に近いので、韓国や中国の民芸品も売られています。また遺跡も多いので埴輪キャラグッズなんかも販売していました。
 
また、1Fにある『あじっぱ』に感動!靴を脱いで上がるとそこには中国・韓国・タイ・インドネシア・オランダ・ポルトガル・日本の屋台があって、国別に生活雑貨、民芸品や玩具を展示しています。子供の遊び場らしく、自由に手に取って遊ぶことが出来ます。僕は何十種類も壁にかけられた韓国のノリゲ(お守り)が一番良かった。今度ノリゲを買いに韓国に行きたいと思います。
 
山口に戻り、はじめてオーナーさんの奥さんと顔合わせをしました。オーナーさんがああいうタイプだからか、奥さんはいたって理性的な人でした。いつもながら旦那さんの方に僕と奥さんは振り回されながら、最後の夜の打ち合わせをしました。
| Culture | 23:28 | comments(3) | - |
鈍感力


本日から山口入りしました。
3月末にオープンですから、時間がない上に来週から海外出張もあり、その前に詰めて置かなくてはならないことだらけです。
 
山口のオーナーさんの才能は以前もお話ししましたが、彼は現在ギフトショップを経営しています。冠婚葬祭やお中元、お歳暮の贈答品を扱っています。20年ほど前に始め、当時は20社ほど山口にもギフトショップがあったそうです。田舎でも近所付き合いが少なくなったり、晩婚・少子化でギフト業界は低迷しており、今では数社しか残っていないそうです。さらに、専業として行っているのは2、3社に絞られるそうです。その2、3社の中に僕のクライアントさんはいます。
昔、結婚式というと引き出物の中にペアカップ&ソーサーなんかがよく入ってましたが、今時それをもらっても喜ぶ人は少なくなりました。そして、10位前からカタログをもらってそこから選ぶギフトが増えました。業界はそっち側に乗り移りましたが、どこのカタログも画一化した商品ばかりになり、それも近年はかなり厳しい状態です。今一番人気のあるのは地方のうまいものお取り寄せ。残った業界の人たちはそちらに向かいましたが、オーナーさんは儲からなくても小売りをやりたいという気持ちが芽生え、何年か前から構想をたてていたそうです。
彼はとても口下手で、それを補うプレゼンシートなんかを作成することも出来ません。それでも現在生き残る会社の1つになり、しかも聞くところによると売上の8割が外商(セールス)だそうです。1人で年間数千万円稼ぐんですから、会社員だったらかなりのやり手営業マンです。この人のどこにその能力があるのか一緒にまわってみたくなりました。
 
今回僕はインターネットの使用できる宿を指定しました。彼は湯田温泉のビジネスホテルを予約していました。前回来た時も旅館だったし、彼は仕事よりも温泉に興味があるよう。しかもこの忙しい日程にも関わらず、お風呂に入ると2時間くらい出てこない。戻ってくると、ビール片手に人の話を聞いてるんだか聞いていないんだか。マイペース男です。そのときふっと思い出しました。山口行きの新幹線で相変わらず読書に励んでいたんですが、その中の1冊『鈍感力』を。まさに、この人鈍感力を地でいっているかもしれない。もしかしたらこのユルさで今まで不思議に成功してきたのもこのマイペースに要因があるような気がしてきたんです。
 もう1つ、彼は奥さんと年数回温泉巡りをするのが趣味だそうですが、前日どのタオルを持って行ったらこの旅が楽しくなるのかを考えて、タオル選びに夜中までかかるそうです。最初その話を聞いたときは唖然としましたが、よく考えてみるとそのものを使った時の楽しさや幸福感を想像することって、商売人としてはお客さんの気持ちを考えられることなんですから凄いことだと思い始めました。
 
白シャツにチョッキを着て、終始おどおどしている50歳の小柄な男性。10人が初対面だったら10人とも“頼り無さげなお役所職員”のイメージをもつでしょう。実際そんな感じなのですが、彼の残してきた仕事っぷりを見る限り、ただ者ではないことが分かってきます。
天然で本能のままビジネスで成功してきたんです。まさに『鈍感力』です。彼は組織や体制が嫌いらしいし、組織に入っても彼は才能を発揮できないでしょうね。マイペースであるが故に出来るものがある事も僕たちは知らなければならないとつくづく感じました。
| Life | 23:50 | comments(0) | - |
東欧ワンダーマーケット


collexで昨年の北欧ワンダーマーケットに続き、明後日23日から東欧ワンダーマーケットが始まります。
 
ロシアのチェブラーシカ、チェコのクルテクなど早くから紹介していたプチグラやチェコ系写真集や装丁本に強いユトレヒトウチの妻はスーパーマーケットモノや日用品を中心に、Glyph.では戦前のステーショナリーを大量に出す予定です。今回の注目は大阪からやってくる超人気店チャルカと神戸の東欧番長チェドックでしょうか。
 
なぜか関東では知らない人が多いんですが、チャルカは『チャルカの東欧雑貨買いつけ旅日記』なんてマニアなガイドブックを出していたり、昨年10月には『りんごの木の村で』というお裁縫系マニア注目の本も出しているのです。多分日本でここが東欧雑貨が一番揃うでしょうね。チェドックは昨年NOTAMのトークショーにお邪魔した際にオーナーのO前さんとご近所付き合いがあるということで、連れて行ってもらいました。店内は東欧で直接買い付けてきたジャンクものやスーパーマーケットもので溢れ返っていましたが、ここが強いのは絵本だそうです。今回この2店舗が東京に来るというのは、雑貨マニアにとってはかなりの事件です。この関西の2店舗も気合いが入っているらしく、かなり荷物も届いているそう。
東欧のデザインはどこかノスタルジックなのですが、西側へのプロパガンダもあって、斬新なデザインが多々見られます。凄い未来っぽいのに印刷や紙質が悪かったりして、それがまた魅力です。北欧とはまた違ったもう少し泥臭さが感じられます。関東では本格的に東欧商品を扱っているお店をあまり聞かないので、東京の人はかなり衝撃だと思いますよ。
| Collection | 13:18 | comments(0) | - |
楽園のdoor


山口のお店の名前が決定しました。
『Degree(歴程)』 です。
当初出した案はnido(イタリア語で巣)だったり、nemus(ラテン語で木立)だったり、20案ほど考えたんですがホンワカイメージのものが多く(僕はちょっとおしゃれなカントリーショップくらいのイメージだったので、ちょっと女性的な方がいいかと思っていたんです)先日のオーナーさんとあった時に彼の構想を聞いて、これではダメだと再考しました。
彼がお店にかけるキーワードは『泥臭さ』『汚さ』です。彼の表現力の範囲で飛び出してきたものです。まあ、そのまま受け取ってしまうとお店としてはネガティブなイメージになってしまいますから、僕はそれを翻訳して綺麗な意味、かつオーナーの意図に沿うものにしなくてはなりません。
 
そんなとき『歴程』を思い出しました。山口出身の詩人、中原中也が発行メンバーとなった同人誌の名前です。詩誌としてはとても重要なもので、発起メンバーは中也以外に土方定一草野心平らも名を連ねています。宮沢賢治の遺稿や高村光太郎などの詩人が寄稿され、串田孫一粟津則雄らはこの雑誌からデビューしました。
歴程にはこれまで歩んできた道筋という意味があります。『過去から続いてきた道、そしてこれから続く道』が今回のお店のコンセプトとして共通する部分です。そして、中原中也という山口の作家と『山口から発信する』意味とダダイストだった彼の前衛性を込めました。
このネーミングを打診してみると、彼のイメージにピッタリだったのか、とても感激していました。そしてその後こんな決意表明ともとれるメールが来ました。
 
日本や世界の歴史の中で親しまれ愛されてきた生活するための道具や、
現代社会から生まれた工業製品、それぞれ違う時代や違う文化から、
生まれたモノを同じイレモノ(店)にいれると、どんな顔や表情をみせるのか、日本や世界のいろんな人々の人生や思いがつまっているようで店ってとてもロマンがあっておもしろいとおもいます。

それと、締めくくりにこんな言葉も書かれていました。
 
来生たかおの曲で<楽園のdoor>の詩がこれからの自分のテーマソングようにおもえて何かじーんときます。
 
って、南野陽子の歌じゃん! って突っ込みを入れようと思ったんですが、考えてみるととても深い意味に思えてきました。彼の感覚の凄さはこんな所にも表れています。
ね、このオーナーさん普通じゃないでしょ?
| Culture | 23:06 | comments(4) | - |
honeyee.mag


恐らく皆さんご存知のWebマガジン『ハニカム』。何人か知り合いもここでブログをやってますし、after tさんもニュース情報などを書いてます。
それはそれは、大御所ぞろいのブログなので、デイリーアクセスも半端じゃない。
 
ただ、僕はこのハニカムが最終目的として何をしたいのかが分かりません。
有名人の生の声が聞こえるメディアとして利用したいのか、後発で設置されたショッピングサイトに誘致し、商売をやりたいのか、あるいはこのコミュニティを利用してマーケティングコンサルや商品開発をしたいのか。本心はどこにあるのでしょうか?
単なるメディアとしてノーギャラで有名な人たちにブログをやってもらう。意識の高い人たちは1メディアとしての可能性を感じてやることはできだろうけど、それだけのモチベーションでは機能するとは思えません。商品販売をやるということであれば、今のやり方ではそんなに儲からないはず。これだけのシステムを組んでやるのであれば、年間数十億の収益を考えなければなりませんが、現状でそんなに儲かるとは思えない。であるなら、一番最後のこのマーケットを利用した商品開発をパックで企業に売っていくことでしょうか。もしくは、みんなそれなりにお金には困っていない人達だろうから、本気に楽しいことをやりたくてやっているのでしょうか?経営の目的が謎に包まれています。こんなに凄いビジネスコンテンツを有効利用していないように思うので勿体ないです。
 
そのハニカムですが、honeyee.magというムック本が発売されました。僕もたまに思いますが、コンセプトや見せ方という面でアナログの方が効果的な時が多々あります。この本もやってることはハニカムと変わりませんが、やっぱり見やすい。本ってページをめくっていくだけの単純な作業ですから、誰にでも受け入れやすいし、流れが見えます。F原氏も本来はアナログ畑の人ですから本の方がやりたいことが出来ている感じがします。
 
僕自身は、ある意味 F原的とも言えるこの手法にはいささか物足りなくなってきました。いつもながら情報は早く(そりゃあ本人が仕掛けてるんですからね)新鮮味はあるんですが、手法がマンネリになっている感じはしますね。そこが勿体ない。ただ、この手法はあまり考えないでも受け取れるので、カリスマ性を維持するにはとてもいいのです。ただ、考えてみるとどこかおかしいことに気づいてしまいます。内容の賛否はありますが、MONOCLEの方がタイラー氏の心の投影に見えて、やり方としては面白いと思います。
 
実は、今度このハニカムの対抗馬のような強力な所からお声をかけてもらっており、その調査がてら買ってみたんです。
有名人が何か紹介するとたちまち爆発的に売れる、トレンドリーダーの発信する市場構図はいつまで続くのでしょうか? 僕もその一端を担っているので、言えた立場じゃないですけど。
| Culture | 23:56 | comments(0) | - |
MONOCLE


昨年から何かと話題になっていた雑誌『MONOCLE』が創刊されました。タイラー・ブリュレが編集長で、彼は親日家としても知られています。なので、編集者も日本人が多い、あの中田英寿もエディター・アット・ラージ(何なのか分かりません)として参加しているひとりです。しかも表紙から自衛隊!
 
当初からwallpaperの政治・経済版のようなことを聞いていましたが、まさしくその通り。だからテキストがとても多い。日本でこれは確実にウケない。(少なくとも日本語版が出ないと)僕は政治・経済を新しい視点で見ることはオサレな人たちにとって最先端だと思いますが、それをオサレと感じる人は100人に1人かそれ以下でしょうね。
10年ほど前、タイラー・ブリュレがwallpaperを創刊した時は衝撃でした。世界の知られざる情報を縦横無尽に収集し、1つのコンセプトによって斬っていく。BBCの戦場ジャーナリストだった経歴もあって、オサレでもとても政治色がありました。この雑誌によってかれはセレブ入りをしますが、それからとてもビジネス色が強くなったように思います。だから、今回の創刊はたいした衝撃はありませんでした。
 
もう1つは10年前にはアラブの田舎で何が起こっているかなんて知らなかったことが、インターネットの普及によりリアルタイムで膨大な情報を手に入れることが出来るようになったのも要因かも知れません。しかも、今では個人ブロガーの方が編集者よりもよっぽどモチベーションが高く、最新の知られざる情報を面白く紹介してくれるようになったことも強いでしょう。
 
ただ、今世代のweb 2.0にあわせたブラウザのあり方について、1つの面白い答えをこのHPは持っているように思います。しかも、僕がいつか取り入れてみたかった時間という概念をwebの世界に入れていくことも、ここではいち早く取り入れています。タイラーはもしかすると雑誌という媒体よりも、このメディアミックスとしてのあり方を考え、やりたかったのかもしれません。
| Culture | 23:58 | comments(3) | - |
Your Handwrinting

Photo(c)SAB LETTERPRESS

昨日からcollex speak forではじまったSAB LETTERPRESSさんのYour Handwrintingというイベントがはじまりました。
木曜日にたまたまcollexに用事があって行ったのですが、SABさんとcollexのHさんとでせっせと設置をしていました。Handwrinting(筆跡)というタイトルのごとく、SABさん宛に送られた手紙などを中心に展示されています。もちろんウチの夫婦も別々に書いた手紙が展示されています。また、活版印刷で作られた書籍などの販売物も一部ウチから提供しています。
 
活版印刷は味があっていいのですがDTPが進んだ現代には産業として意味を持たすことは難しくなっています。現に活版に興味がある人の多くはノスタルジックな部分に惹かれているようです。SABさんは(僕も含めて)このアナログ印刷の“アジ”に魅力を感じます。最近、洋服に刺繍やスタッズなどの加工、ダメージや汚しなど手作業の加工をする事が多く、そういったものが最先端だったりしますがその感覚に近いのです。なので、販売する本も出来るだけアナログ感が少ない、今っぽいものを選んでみました。
 
先日SABさんに会った時にフィロソフィーに関してぶつけてみました。明快な答えは無く、彼女も今そこを試行錯誤しているようです。その後少しして会った時に「漠然と“実感”がキーになっている気がしてきました」と教えてくれました。
僕なんかも今回展示されている多くの手紙からも今販売している商品と何か共通するフィロソフィーらしきものを感じるのですが。本人はまだ無意識下にあります。そんなSABさんのフィロソフィーが明快になったときに登場する“以外な作品”にも期待しています。
 
会場ではSABさんのcollex限定商品も販売しているそうです。
会期2/16(金)-2/28(水)
| Culture | 16:22 | comments(0) | - |
次のトレンドは“哲学”
今、進めている大きなオークション・プロジェクトのミーティングがTas Yardで開かれました。この詳細についてはまたここでお知らせしますが、その後Landscape ProductsのN原さんと久しぶりに5時間に及ぶ話をしました。
N原さんとは10年以上も前、Modern Age Galleryに入社した時からの友人です。(もちろんLandscapeは影も形もありませんでした)最近はお互い忙しく、そんなに会う機会も多くなくなったので、今回のロングトークはとても有意義でした。
ここを読んでいる方はご存知ですが、最近は思想的な部分が強くなっているので、現状を話すと、やっぱりN原さんも同じ方向に向かっているという応えが返ってきました。特に彼は内装業ではカリスマ的人気。彼曰く「昔僕が内装をやり始めた頃は、みんな困ってた。どうやってお店作りをすればいいか、予算が無いのをどう埋めることが出来るかなど。でも、最近のお客さんはみんな困ってないんですよ。僕は具現化出来ないお客さんの望みを出来るだけ形にしたくてがんばってるのに、最近はLandscapeだから、N原だから頼んでくる」彼の好きな言葉にチャールズ・イームズが講演会の時にした質疑応答の「あなたにとってデザインとは何ですか?」との答えで「問題を解決するための手段」があります。だけど今「問題を解決するための手段」としてデザインをする機会が少なくなってきていることを嘆いていました。その出来事は高度成長期から現在に至る日本産業の縮図が見えます。
 
そういったこともあり、彼は最近現場に立つことが減ってきたようです。また彼が「この前ラジオを聞いてたら、高城剛が出てて“これからトレンドになるものは”という質問に“哲学”と答えてましたよ」と言いました。N原さんも、僕も最近気になりはじめているものです。確実に僕の周りでは盛り上がっているキーワードです。分かりやすく表には出ると思いますが、確実にトレンドになるものだと僕は思います。
 
僕たちも30代後半に差し掛かってきて、最近感じるのは伝えていく重要性です。このブログもその1手段だし、ウチの活動全部がそうだと思います。今やっていないことは直接人に伝えていく“教育”でしょうか。プチグラのI 藤さんが最近新しい教科書というのを出しているのも、伝えていく使命感を感じているんだと思います。N原さんとの会話の中で「じゃあここ(tas yard)で寺子屋やりましょうよ!」という話題で盛り上がりました。本当にやると思いますよ近い将来。
| Philosophy | 23:56 | comments(0) | - |
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