流行通信と関わって5年くらい経つでしょうか、はじめのきっかけは乗り物特集でした。当時から僕は交通関係に関しては知る人ぞ知る存在だったので、エアライングラフィックを中心に何ページかまとめました。今エアライン特集の雑誌が多く出ていることを考えると、取り上げるのは早かったですね。
こんな関係からすぐに連載を持つようになりました。最初は知らぜざるデザインブランドや人物によったコラムでしたが、その後編集部の方々が、僕自身に興味を持つようになり、僕のコレクションを紹介するようになりました。
その連載も、今回で終了することになりました。来月から大幅なリニューアルになるためです。
僕自身、流行通信は横尾忠則氏のAD時代に買いはじめました。ヴォーグなどを思わせる斬新なグラビアに興味を持ったのがきっかけです。時代もポストモダン前夜、その頃のデザインはデコくらいの時代の引用が多く、当時の流通もまたブロードビッチのレイアウトなどの影響が見られます。当時の僕にはそんなこと知る由もなく、ただただ新鮮なレイアウトに惹かれました。僕は流行通信をモード誌では無く、ファッション系カルチャー誌として解釈していました。イギリスのi-DやFACEなどと同じような。
この日本では悲しいかな、ファッションとカルチャーは全く別のものとして捉えられており、ファッション的な流行カルチャーを紹介しても、アパレル会社は広告を出さなくなってしまいます。いつの日からか“カルチャーで飯は喰えない”と言われるようになってしまいました。
今回の大幅なリニューアルもこういった背景が大きくあるようです。ということで、カルチャー全面の僕の連載もこういった背景のもと終了ということになったんです。
新しい流通にも期待したいんですが休刊にならないまでも僕の慣れ親しんだ老舗雑誌が変わってしまうことは少々残念な気もします。僕はカルチャーってとても大事だと思うんですけどね。
編集部の方々、いろいろどうもありがとうございました。またご一緒にお仕事ができるといいですね。S々木さん、お世話になりました。新しい雑誌でも何かあったら気軽に声をかけてくださいね。いつもこのブログを見てくれているS村さん。いつも原稿が遅くてすみませんでした。元気なお子さん生んでください。またいつか復帰したときは何かしたいですね。