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特別授業

3ヶ月ほど前だったか、O咲さんから連絡があり、彼が講師を務めている女子美短大で特別授業をやって欲しいというオファーがありました。
 
最近の学生は好奇心、探究心が無い。モノを見る、見ようとする機会も意欲も少ない。自分にしか興味無い。など、今の学生が持っている問題に何か好影響をもたらしたい。というのがO咲さんの考えのようです。彼のテーマでもある「見る」「積み重ねる」事の重要性を、僕のコレクションを使って伝えられればというのが主題です。
僕は教えるなんて出来ないけど、伝える事は出来ると思い、二つ返事で了解しました。
 
そもそも短大で美術って何するんだろうという疑問を持ちつつ、学校に行ってみると、イメージがちょっと違っていました。
会社員時代、大妻短大の近くにオフィスがあったんですが、いかにもギャルっぽい女の子ばっかりでした。四大とは全く違う人種。でも女子美はギャルらしき人は皆無。O咲氏曰く、ずっと下を向いた引きこもりタイプが多いそうです。
 
授業では、あまりマニアックなコレクションを見せても興味を抱いてもらえないので、女の子がとっかかりやすい雑貨っぽいものを中心にセレクトしました。
上の写真でテーブルに広がっているのは世界の牛乳パックです。これはグラフィック的視点が中心。乳脂肪分の差別化をどう行なっているのか、使われてる言語で国家間の交流密度が見える事、民族的・宗教的側面、などグラフィックだけを見ても国々の文化が反映されている事を理解してもらう事が目的です。
 
奥には洗剤のボトルが並んでいます。これはプロダクトデザイン的な側面が中心。子供がすぐに使えないチャイルドロックやスプレーの持ち手の構造など。僕が最初に集め出したきっかけは色使いでした。紫と黄緑の組み合わせなんて日本では絶対見る事がありません。
 
その手前は文具。パッケージのグラフィックもさることながら、ハサミや糊やクリップ、画鋲などの様々な構造を紹介。中には200年前のものもあったりします。 
 
文具の前は世界中の郵便局の伝票フォーム。それとFRAGILEのシールやガムテのサンプルです。
 
このテーブルは紙もの中心。手前からメキシコオリンピックのグッズ関連。今回一番反響があったのが、このオリンピックのチケットで、当時メキシコに多かった文盲者のために座席シートのナビゲートがすべてピクトグラムで紹介されているものでした。
その先がプッシュピンスタジオのもの。自社発行しているPR印刷物「Pushpin Graphics」や、企業のために制作したパンフレット類など。
その先はアレキサンダー・ジラルドのファイル。雑誌記事や生地サンプルなどが中心。
その次はブラニフ航空のファイル。アメニティやノベルティ、ステーショナリーなど一般の目に触れない社内用品などもあります。
その次はミュンヘン・オリンピックもの。トータルデザインとして究極的な展開をしたイベントです。チケット類はもちろん、ジャーナリスト、医療部隊向けのマニュアルや施設内で使ったゴミ袋など(こんな細かいアイテムもすべてデザインしている)を紹介。
最後はミュンヘンのデザインをおこなったオトル・アイヒャーが手がけたルフトハンザ(ドイツ航空)のグッズです。
 
先人の残した(遺した)モノを通して何を学ぶべきか?僕は自分が気づいたいくつかの事を伝えるだけで、それぞれがそれぞれの見方を考えなければなりません。
また、過去のモノに敬意を持ちつつも、僕たちは今を生きているので、これをどう繋いでいくか?どうエッセンスを加えれば多くの人に受け入れられるか?を考えなければなりません。
 
だから、僕の集めるという行為だけを真似してもらっても困るんです。
逆に、僕の収集がマニアックだから真似できないと最初に匙を投げられてしまっても困ります。最初はなんでもいいんです。コーヒーを飲みにいった時に使ったマドラーや、遊園地の入場券、お菓子のラッピングなど。
 
重要なのは普段何気なく見過ごしていたものに目を向ける視点です。気づけば身の回りにはいろんなものがあることを。
 
授業終了後、片付けを手伝ってくれた一部の学生とお茶を飲んでいる時、一人の学生が紅茶のティーパックの取手にあった取り説を見てハサミで切っていました。
少しはやった意味はあったと実感できました。
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