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手放せない日本勢と見せるに徹する外国勢

iidaのプロジェクトでもお世話になっているMileやH本さんが参加するトークセミナーがあるということで、会場のIIDに出かけてきました。
彼らのトークはもちろん、今回のテーマが「WHY MILAN? なぜミラノを目指すのか?」という興味深いものだったからです。
 
日本の市場向けに展示会を行なっても、反応が無いというのは僕も分っていますが、実際現場で発信している側の内情をもっと知ってみたくなったからです。
それと最近、海外で展示会をやりたいと相談される企業があり、どういう反応が海外でやるとあるのかも知ってみたかったのです。
 
トークセッションはMileのM尾氏、フーニオデザインのH本氏、PoreのN本氏、Mikiya Kobayashi DesignのK林氏の4名で行なわれました。
それぞれの個別トークでは、実際参加した際の苦労話や反応など、特にお金にまつわる部分などあまりこういったイベントでは聞く事の出来ない内容でとても参考になりました。
しかし、いろいろ疑問に思う事も出て来て、トーク終了後、下のカフェでその辺をぶつけてみました。
 
一番の疑問は展示したプロトタイプを手放さない事。話によると、ミラノに展示品を持っていくだけで、送った場合、最低50万円ほどかかるそう。持って帰るとなると倍の経費がかかります。一応会場は展示なので販売する事は禁じられていますが、海外のデザイナーは買ってくれる人を最終日までに探しておいて、極力手ブラで帰るようにしています。大抵プロトタイプだから量産品よりはるかに高いのですが、アートを買うのに馴れた海外のバイヤーは高額なプロトでも購入してくれるのです。ところが、日本人のデザイナーでプロトを売るという人をほとんど聞いた事がありません。多くのデザイナーが何回も作った試作品を律儀に取っているそうなのです。
 
また、これは以前聞いた話ですが、100%デザイン東京Established & Sonsのオーナーが訪れた際、気に入った家具があってデザイナーにそれを売って欲しいと交渉したところ、デザイナーは「これはプロトタイプで1つしかないから売れない」と言ったそうです。
彼は何のためにプロトタイプを展示していたのでしょう。僕だったら自分のデザインした家具をどこかのメーカーさん、採用してくれないですか?という気持ちだと思います。
Established & Sonsといえばジャスパー・モリソンザハ・ハディッドなどのデザイナーを起用しアート家具を世に出しているメーカーです。そこのオーナーに気に入られたという事は、そこからリリースされる可能性もあるはずです。そのきっかけを切ってしまって「誰か採用してください」は本末転倒の気がするのです。
 
僕は海外でコレクターと知られているので、多くのデザイナー(それも誰もが名前を知っているような)が、こんなプロトがあるけどいらないか?とか見せたいからアトリエに来いだとか誘ってきます。彼らはプロトなんか大事に取っておきません。プロトはプロトでマーケットがあり、そういうアート家具マーケットをちゃんと分ってビジネスをしています。
 
そういうこともあって、今回のデザイナー達に「どうしてプロトを取っておくのか?」を質問したのですが、「試作品なので不備があり売れない」とか「いつか製品化される時のために」という意見が多かった。僕は前者として「アート家具やプロトは使えない事を前提で買う人は理解している。また購入者は高く購入することによってそのデザイナーの活動資金を捻出できるよう間接的にパトロネージュしている」ことと後者としては「デザインは生み出す側も買う側も時代のタイミングに乗っていて、今売れないという事は今後売れる可能性も低くなる。もしデザイナーがまた出したいタイミングになったらまた作ればいいじゃん」など結構勝手な事を言いましたが、僕は言うだけの人と違ってガンガン買うし、そういう人の気持ちは相当分っている方だと思う。
 
では、外国勢はどうか?
海外は学費がかからないなんてことが多く、40歳になっても学生をやっている人や6校めの大学に行ってるなんてことも良く聞きます。CIBONEが取り扱っているヴィカ・ミトリチェンカも何校も渡っている学生で、奨学金などもらっていることからビジネス的な展開がしづらかったりする。あと、助成金なんてのも簡単におりるので、展示会なんかもお金をかけずに出来たりする。彼らもまた展示会を行なう意味は「私のアイデアを採用してもらえる方いませんか?」だと思うんです。でも、具体的に「君のデザインがいいから日本のマーケットで売ってみないか?」と声をかけると、多くのデザイナーが「今は展示会で忙しいから」と断ってくる。日本人だからということだけでなく、海外のバイヤーやプロデューサーにも同じ事をきいたことがあります。ということは、彼らは展示会をしたいだけで(助成金で生活できてしまうから)実際ビジネスをするという感覚を持っていないのです。
 
有名になるデザイナーは何社も契約し、話題になる一つの理由はセルフマネージメントにあると思います。名前が知れているから他の会社からも声がかかるのではなく、交渉が上手いのです。
サローネに出展しビジネスに結びつけたいと思うのであれば、海外の事情や買い手側の事情をを理解し、セルフマネージメントをしっかりしないと結果的に費用対効果を得る事は出来ないのではないかと思いました。
 
それとは別に、日本の展示会そのものを変える事は出来ないのかと思います。
日本は圧倒的にトレードショー(出来上がっているものを何個買うか商談する場所)だし、デザイナーがプレゼンテーションしても、展示会を見て声をかけ製品化するストーリーをほとんど聞いた事がありません。
 
トーク後の会話の中で「日本で家具デザイナーは育たない。家具をやりたいのであれば海外に行くしか無い」などの話が出ました。ホウトク天童カリモクなどなど考えてみると日本には家具メーカーがほとんど無い。しかも今のデザイナーな感じは受け入れにくい。そういった意味でもそもそも日本にデザイン展示会は根付くかという根深い問題が出て来てしまうのもどうしたものでしょうか。
 
7月23日から今回のトークイベント参加デザイナーのミラノサローネ出展作品の展示がおこなわれるようです。トークイベントなども。詳しくはここ→「Japan Design in Milano Salone 2009
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