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石立鉄男と倉俣史朗
最近未整理だった雑誌の切り抜きをファイル収納し始めています。特に未整理で多かったのが1965年から72,3年の建築・デザイン誌です。
 
ご存知の人も多いのですが、僕は毎月相当な雑誌を購入し、それを切り抜きファイルしています。雑誌には様々な記事が掲載されています。特集、連載コラム、映画評や書評、トピックスなどなど。何年も経ってあの記事ってどこにあったかなあ?なんて探していると大変です。だから僕はカテゴリー別に切り抜いた記事をまとめてしまいます。例えば映画だったら監督名で分類されています。さらに監督でも記事が多くなると何冊にもファイルが増えるため、例えば「小津安二郎 1964-Vol.2」とかとします。そのファイルには1964年に公開された映画評、やインタビュー記事、映画パンフレットやチラシ、その後ビデオやDVDが発売された時の評論などが入っているので、サッと検索できるのです。
 
同様にデザイナーやら文化人やらファイルを分類して整理しているのですがその中で特に気になったのが倉俣史朗の記事でした。
65年といったら倉俣事務所を立ち上げたばかりの頃で、ほとんど無名に近かった。記事の中には事務所を立ち上げたお知らせや、渋谷西武百貨店の実験空間(売り場がすべてアクリルの什器で構成されていた。当時としてはかなりアヴァンギャルドなセレクトの洋服を扱っていて、中には無名時代の山本寛斎なんかの服もあった)やサイレンサーという若手クリエイティブ集団(グラフィックデザイナーの青葉益輝浅葉克己や写真家の加納典明らが参加)の話やらを見つけましたが、圧倒的に多かったのは評論。
あまり本業で食べられなくてライターとして仕事をもらっていたようです。
(彼の書いたコラムももちろんファイリングしています)
 
そんな倉俣はどういう繋がりか分りませんが、俳優の石立鉄男と20代の頃から仲が良かったらしく、倉俣は石立と女優の吉村実子の結婚式で仲人もやったそうです。
そして倉俣は自ら懇願して石立夫婦の新居の内装を手がける事になりました。
先日その石立氏が亡くなり、自宅は妻である吉村さんが管理していたのですが、最近このマンションも手放し、それを機に倉俣が手がけた数々のインテリアも売り出される事になりました。
 
そしてSIGNで倉俣の初期住宅作品として本日から展示販売がはじまりました。
 
ラミネート板と無垢材の組み合わせによる初期の倉俣作品は同時代に発表した「Side 2」などのドロワーシリーズにも似た感じを受け、現在知られているアクリルやアルマイトの雰囲気から比べれば相当地味です。
どちらかというとジョージ・ネルソンのキャビネットなどに近いかもしれない。
しかし、ブックシェルフPC/7のプロトタイプとも言えるピンクの本棚(写真上)は40年経って退色はしているだろうけど、どこか80年代以降の倉俣作品を匂わせる感じもあります。SIGNの壁にかかっていた写真には、実際家具を使っていた部屋の様子が写されていますが、そのピンクの棚の部屋の扉はグリーンに塗られ、そこかソットサスな感じ。でも作り付けの棚の雰囲気を見るとル・コルビュジェのユニテの住宅に似た感じも受けます。
 
また展示にはフラヴィオ・ビアンコーニパオロ・ヴェニーニによる巨大なハンカチーフベースも見られました。
このガラスで出来たハンカチーフのドレープに倉俣は触発され、ベースを裏返した形をもとに、彼の代表作である「オバQランプ」を生み出したそうです。その制作方法はヴェニーニと同じ1つ1つ手作りで波が作られます。
 
石立鉄男は「水もれ甲介」や「気まぐれ天使」などを子供の頃好きだったので、当時何かと注目していたのですが、昔、何かのトーク番組で彼は倉俣と一緒に出ているのを見た事がありました。
その中で石立は「倉ちゃんのデザインはどうも好きになれない」と言っていたのを覚えています。
その頃既に倉俣の手がけた家に住んでいたはずなので、あんまり当人は気に入っていなかったのでしょうか?
 
しかし石立氏の家のために制作された家具はアートと認識されるそれらとは明らかに違い、使用目的のための利便性を第一として考えられていたものでした。それでいて野心的に倉俣の存在をアピールするような独特の先進性も含まれている。
 
僕のウチには多分合いそうだけど、置く場所がもうありません。何も考えず受け入れられる家に住みたいと思う今日このごろです。 
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