design:Clarence Lee
明けましておめでとうございます。なんやかんやと年末時間がなかなかとれず、ブログ更新もままならず、年賀状も出せずじまいです。この場をお借りしてご挨拶いたします。
2008年を見てみるとアメリカの衰退がよく分かります。夏に起った
ロシアのグルジア侵攻はポスト冷戦のアメリカとのパワーバランスが崩れた結果だったのでしょう。この頃にすでに世界恐慌の兆しは見えていたのかもしれません。FORDが
T型を製造し始めて100年。大量生産、大量消費などアメリカ主導の経済は2008年で一区切りを迎えたといえます。そして今年から本当の21世紀がはじまります。
昨年から僕が言い続けている通り「本質」がさらに問われる年になりそうです。
僕はマーケティングなんかの事も語りますが、世の中のマーケティングっていい加減な事が多いです。僕はプロデューサーとして大きなプロジェクトを動かしている一方で、現場に立って接客したり、人間観察をしています。多分プロデューサーだけやってればもっと儲かるのだろうけど、末端の消費者をリアルな視点で見ていないと、適当な事しか言えないんだと思います。現場に立つと学術的マーケティングが間違っていることを良く感じます。今年はより一層現場を見て、作ったり売ったり、リアルから見えることを大きなプロジェクトに活かしていきたいと思います。
今月予定している
アップルストア銀座でのトークショーも定員をオーバーしたと連絡をいただきました。今度はセミナールームなのでパラパラだとどうしようと不安でしたが、少し安心しました。多いのは多いでプレッシャーなのですが。
みんなに言われますが、昨年はトークショーが多い年でした。それも教育だとか経済だとか社会的なテーマばかりでした。
これまで僕は「コレクター」か「デザインに詳しい人」的な取材が多かったり、そういった部分だけがメディアで取り上げられていました。
昨年からこういった取り上げ方に変化が見られるようになりました。ほとんどの取材がデザインから見る地域性、宗教、文化など社会的要因に絡むモノごとに。前出のトークショーや書籍「DESIGN=SOCIAL」など。逆に単なる「コレクター」や「デザインに詳しい人」という取材や仕事はほとんど無くなりました。
僕は前々から今のスタンスを訴え続けていましたので、希望が叶ったということです。というより、時代がモノごとの「本質」を求めだし、僕の「本質」的な部分も必然的に求められていったと言ってもいいでしょう。
30年以上に渡って収集したデータやものを使って、社会に必要なモノごとを生み出す時期に来たようです。今年はリアルに立ちながら社会的なモノごとを大きく動かせるようになりたいと思っています。
ということで本年もよろしくお願いいたします。