今晩の「スマステ」でマドンナの特集をやっていました。
マドンナといえば、1997,8年頃から言動が変わってきましたよね。その背景にはカバラというユダヤ教の思想があります。少し前からセレブの間で流行っている赤い紐、パリス・ヒルトン、ブリトニー、そういえばホリエモンもやってました。もともとはマドンナが流行らせたモノですが、これがカバラの思想に基づく物なのです。まあ、日本でやっている人はセレブの間で流行っているからという単純な動機だと思いますが。カバラによると、邪悪な物は左手から体内に入るようで、赤紐はそれから身を守ることを意味しています。セレブはたかりが多かったり、妬みや恨みなどが多いので、それから守ってくれるということから広がったみたいですね。
カバラとは、ヘブライ語で“口から耳へ”という意味、いわば伝承というようなことでしょうか。ユダヤ教の中でも密教的な意味を持ち、悟りを開いた物だけが伝承出来る秘技でした。このカバラを象徴する物としてセフィロト(生命の樹)があります。仏教でいうと曼荼羅のような宇宙の法則を表した物です。写真の○と線で繋がれた図がそれです。エデンの園に生えた樹でその実を食べると神に近づく事が出来る(肉体を超えた存在である事を悟り、永遠の存在になるという意味)カルト的な人気を誇ったアニメ、エヴァンゲリオンのオープニングにも実はこの図が登場します。そして、このストーリーと密接な関わりを持っています。
エデンの園には智の樹と生命の樹があり、アダムとエヴァは智の実を食べてしまう。彼らに知恵の目覚めが発生し、お互いの肉体の違いを知り、イチジクの葉で体を隠すようになるんですが、最初、神はアダムを作り、アダムの肋骨でエヴァ(イブ)を作ります。エヴァンゲリオン中に登場するアダムのDNAを使ってエヴァンゲリオン(エヴァ)が作られるのと同じ、またNERVのロゴマークは、このイチジクの葉がモチーフになっています。アダムとエヴァはもう一つ生命の樹の実を食べれば神になる事が出来ますが、神はそれを恐れてエデンから追放するのです。このストーリーはエヴァンゲリオンの中でも同じ解釈をしています。使徒という得体の知れない敵が向かってくるのですが、それは本当に敵なのか、何故、どこから来るのか分からないのです。この使徒は智の実を食べた人間が、さらにクローンなど永遠の存在や兵器などで生死を操るようになり(生命の実を得て)神に近づこうとした時に、神が送り込んだそれを阻止させるための使者を意味しています。エヴァのストーリーに関しては、このカバラ以外にも、ユダヤ教、死海文書からキリスト教が密接に関わってくるのでもっと複雑です。
カバラの話に戻りますが、これは宗教とは違い、人間の存在そのものを問いただす解決方法(思想)の1つで、絶対的なものでないので、イスラム、ヒンズー、ユダヤ、キリスト教などあらゆる宗教に反影出来るそう。だから、危険なカルトではないのでご心配なく。
前出のマドンナはかなり、入れ込んでいるようでイスラエルに行ったり、自宅をカバラセンターとして提供したり、多くのセレブを入信させているそうです。これ同様、流行りのヨガも、もともとは宗教的な意味合いが強いものですよね。
ベトナム戦争の時もマハリシが注目されて、インド哲学がもてはやされたりしたように、テロや戦争など生きる意味について問われる時代だから自然とこういったものが必然的に流行るような気がします。