以前いた会社で
maxellさんの仕事をやってたんですが、その関係でパソコン用のハイエンドヘッドフォン『
ヴレソン』ってのをいただきました。
前から開発系の人と話をすると出てきた話で僕が特に興味深かったのが“無いものを作る”事が出来るということ。例えば低解像度のデータっていうのは通常鮮明にする事は出来ません。もともと鮮明な部分が存在しないから。でもその話では無いデータ部分を予測して作り上げる事が出来るそうです。データって心電図みたいに例えるとギザギザの山谷が繰り返される記号で、山の部分が途中でぷつっと切れているのが欠如した部分。でもその山の上に上がっていく角度と谷に下がっていく角度をのばしていくとおのずと頂点を発見する事が出来ます。これをコンピューターが計算すればもともと存在しない部分でも作る事が出来るという事です。
話がそれていますが、実は今回のヘッドフォンも同じようなことなんです。
CDやデジタルデータっていうのは圧縮されているので、ある一定の周波数など、先ほどの話でいう山の部分がカットされた状態になっています。アナログ好きな人がよくいう耳には聞こえない奥行きの部分がデジタルには足りないというのはここのカットされた部分です。そしてその話のように実はこのヘッドフォンもそのカットされた部分を作り上げデジタルでも奥行き部分を生み出す事ができるそうです。他にも荒いデータを滑らかにするスムージングなどといった補正もされているようですが、詳しい事は
ここを読んでください。
僕もデータの事を聞いて理論的には分かったんですが「ほんとかなあ」という懐疑的な部分も確かにありました。それを証明する意味でもちょっと試してみました。
純粋にいいです。
普通のヘッドフォンも使って、ノーマルモードで比較してみました。いろんなジャンルの音楽で試してみたんですが、特に顕著に違いが分かったのがライブ音源、戦前のR&B、それとクラシックでした。もともと生っぽいのがその奥行きってのが大きいからでしょうかね。また、このヘッドフォンのコントロール画面にはライブやコンサートなどのモードもあってそれに切り替えるとより楽しめます。
ただ、欠点がありました。それはウィンドウズでしか聞けない事です。僕はだいたいマック派なのでそこは大きかったのですが、6月末からHPでマックOSのインストーラーが登場しクリアできました。上の写真はマックに接続したヴレソンです。
で、もう一つ。パソコンが無いと聞く事が出来ないのです。デジタルオーディオとパソコンをつなげば出来ない事は無いんですが、自由度はかなり制限されます。ただ、ipodなんかに付けて野外で聞くっていっても、外部の音を拾っていたら元も子もないのでそこまでは求めてないんですが。でも手軽さは重要だと思うのでこのシステムがより簡単になる事を望んでます。
それとさらに1つ。ウチはうるさい訳ではありませんが、ヘッドフォンをしても外部の音が聞こえます。これでは純粋にいい音を楽しむ事が出来ません。無音室にいるようにノイズキャンセリング(外部の音を限りなく無くす)がさらに極まるといいですね。
もらっておいて注文つけるのはそもそも何様だ!って感じですけど
まあ、現時点でこれだけの事が出来るのは非常に満足です。
maxsellさん、ありがとうございました!